レッドブル首脳の1人であるヘルムート・マルコが再び2021年にセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)がチームに復帰する可能性はないと断言した。
ベッテルが今季限りでフェラーリと決別することが明らかとなって以来、2021年にはかつて4年連続でF1チャンピオンとなった古巣レッドブルに復帰する可能性もあるのではないかとのうわさもささやかれている。
しかし、マルコはこれまでそれに関する質問を受けると常にその可能性を否定し続けてきている。
だが、今週になってレッドブル・レーシングのオーナーである世界的エナジー飲料メーカーの総帥ディートリッヒ・マテシッツがマルコにベッテルを獲得するよう指示したようだとのうわさが浮上してきた。
こうした中、ベッテルは滞在中のオーストリアにおいて9日(木)にもしレッドブルからオファーがあればそれを受けるかと質問されると次のように答えたている。
「勝てるクルマだし、以前言ったように僕は戦って勝つためにここにいるわけだから、その答えはイエスだろうね」
しかし、マルコは同じ9日(木)にドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にこれまでと同じ主張を繰り返している。
「我々のところにベッテルが来る余地はないよ」
「我々には(アレクサンダー)アルボンがいるし、我々も彼には満足している。それにアルボンはタイ人だし、レッドブルの51%はタイが所有しているんだ」
レッドブルの共同オーナーとのからみからもアルボンをはずしてその代わりにベッテルをチームに加えることは難しいと示唆したマルコは、もはやベッテルはF1引退を考えた方がいいのではないかと次のように続けた。
「もし私が彼ならば1年休みをとり、より好ましい考えが持てるよう外から眺めてみるだろうね。そうすれば、彼は自分の家族と過ごす人生の方がいいと考え、完全に引退することを選ぶんじゃないかな」
一方、数日前に「ベッテルが自分のチームメートになっても問題ない」と語っていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)も実際のところベッテルの復帰には懐疑的だ。
「僕は、そういうことも想像はできると社交辞令的に言ったまでだよ」
フェルスタッペンはそう語ると次のように付け加えた。
「現時点ではチームは僕たち2人にすごく満足していると思うし、僕もアレックス(アルボン)がチームメートであることを本当にうれしく思っているんだ」