最近、これまで長期にわたってドイツでF1無料放送を行ってきていた『RTL』が今年限りでF1との契約を終了することが明らかとなった。
そして『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』が2021年以降のドイツでのF1独占放送権を獲得したが、同局は有料放送となる。
伝えられるところによれば、『RTL』のスポーツ担当ディレクターを務めるマンフレッド・ロッペがF1オーナーのリバティ・メディアは2021年以降の契約に関して「これまでの2倍」の額を支払うよう求めてきたと示唆したという。
しかし、89歳のエクレストンは『RTL』がF1から手を引くことにした理由はそれだけではないと考えているようだ。
エクレストンはスイスの『Blick(ブリック)』に、セバスチャン・ベッテルが今季限りでフェラーリを離脱し、2021年以降の去就も不透明な状況となっていることも『RTL』の決断に影響を及ぼしたはずだと次のように語った。
「30年もF1放送を続けてきたRTLが撤退するのはベッテルの関係もあるよ」
「彼がいなければ、ライブ観戦者に対する魅力を失うことになるからね。スイスやオーストリアが今後どういう対応を見せるかにも興味がもたれるところだ」
実際のところ、オーストリアでは現在テレビ局『ORF』がF1の無料放送を行っている。だが、その契約も2020年で満期を迎えることになっている。
『ORF』のスポークスマンは『Der Standard(シュタンダルト)』からF1との契約延長のことについて質問されると次のように答えている。
「現在話し合いを行っているところだ」
オーストリアでは『Servus TV(セアヴスTV)』がF1との契約に興味を持っているものと考えられている。同テレビ局は世界的エナジー飲料メーカーであるレッドブルがオーナーを務めている。
『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』は、レッドブル総帥のディートリッヒ・マテシッツが次のように語ったと報じている。
「テレビ局にとってF1放映権は常に興味の対象だよ。だが、今はそのことに関しては何も言えない」