2021年にF1復帰すべきかどうか、そのことを一番よく分かっているのはフェルナンド・アロンソ自身だ。
そう語ったのは、来季フェラーリに移籍が決まったカルロス・サインツ(現マクラーレン)の父であり、元WRC(世界ラリー選手権)チャンピオンのカルロス・サインツsnr.だ。
先週、ダニエル・リカルドが今季限りでルノーを離れ、2021年にはマクラーレンに移籍することが明らかとなった。
2019年にレッドブルからルノーに移籍し、実質的にはまだ1シーズンしかルノーで走ったことがないリカルドがチームを離れることを決めたのは、単にルノーF1マシンのパフォーマンスに不満を感じていただけでなく、ルノーが今後もF1を続けるのかどうかが不透明な状況にあるのも理由のひとつだったのではないかと考えられている。
昨年カルロス・ゴーンのスキャンダルに見舞われたルノーだが、今年は新型コロナウイルスのパンデミックによる財政問題もそれに重なり、非常に厳しい状況に直面していると考えられている。
伝えられるところによれば、ルノーは最近政府保証による50億ユーロ(約5900億円)の借り入れを行ったとされており、F1ワークスチーム活動にも終止符を打つことになる可能性が高いのではないかともうわさされている。
一方、ルノーの撤退を食い止めたいF1オーナーのリバティ・メディアは、ルノーがアロンソと契約した場合、その年俸の支払いを肩代わり、もしくは補助することを提案しているようだとのうわさもある。
こうした中、『Sky Sports 24(スカイ・スポーツ24)』から2021年に古巣ルノーでF1復帰をするのではとのうわさがあるアロンソについてのコメントを求められたサインツsnr.は次のように答えた。
「フェルナンドには自分がしたいことをしようと決める権利がある」
「私は彼が再びサーキットで走るのを見られたらうれしく思う。だが、何をするべきかを一番よく分かっているのは彼自身だ」
アロンソと同じスペイン出身のサインツsnr.はそう語ると次のように結んでいる。
「友人として、そしてファンとして、私は彼が決断することに敬意を払うよ」