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ベッテルとフェラーリが2020年限りで決別「共通の望みを抱けないことが分かった」

2020年05月12日(火)17:28 pm

2020年末にフェラーリとの契約が満期を迎えるセバスチャン・ベッテルだが、2021年以降に向けた契約延長交渉が合意に至らず、今季限りで両者が決別することが明らかとなった。

ベッテルはこの決断に至った理由を次のように語っている。

「僕とスクーデリア・フェラーリの関係は2020年末をもって終了することになる」

「このスポーツにおいて最善の結果を得るためには全ての関係者が完全に調和することが不可欠だ」

「チームと僕は、今シーズン後も一緒にやっていくための共通の望みを持てないことを理解するに至った。金銭面はこの共同での意思決定にはまったく関係していない。僕が何かを選択するときにそのことを考えたりはしないし、これからもそれは絶対にないだろう」

「ここ何か月かの間に起きていることは、僕たち多くの者にとって人生において本当に優先すべきものは何だろうということを考えさせるものだった。人は、それぞれの想像力を用いて、変化してしまった状況に対して新たなアプローチを選択することが必要になる。僕自身もこれから時間をかけて、自分の将来に向けて何が本当に重要なことなのかを熟考する必要がある」

「スクーデリア・フェラーリはF1において特別な地位を占めているし、僕も彼らがそれに相応しい成功が得られることを期待している」

「最後に、フェラーリ・ファミリーの全員、そして何よりも世界中のティフォシ(フェラーリファン)に対し、これまで何年も間僕を応援してくれたことに感謝したい」

「僕の当面の目標は、これまでにフェラーリで共に過ごしてきた楽しい思い出に加えることができるよう、素晴らしい瞬間を共に分かち合いたいと期待しながら、フェラーリとの長い関係を終えることだ」

レッドブル時代の2010年から2013年まで4年連続でF1チャンピオンとなったベッテルは2015年にフェラーリに移籍。しかしその後はF1タイトルには手が届かず、フェラーリでの5年目のシーズンとなった2019年にはこの年にチームメートとして迎えたシャルル・ルクレールに敗れ、チーム内でのナンバー1待遇を失っていた。

『Sky Italia(スカイ・イタリア)』は今週、やはり関係者から得た情報としてベッテルはマクラーレンとルノーから2021年のオファーを受けていると報じたが、ベッテルがこのままF1を引退する可能性もあるとのうわさもささやかれている。

ともあれ、ベッテルのフェラーリ離脱が確定したことで今後注目が集まるのが、2021年に誰がシャルル・ルクレールのチームメートになるのかということだ。

現時点においてその可能性が高いと考えられているのはカルロス・サインツ(マクラーレン)やダニエル・リカルド(ルノー)だ。

元F1ドライバーのマルク・スレールは、リカルドは「レースの勝ち方を知っている」ドライバーであり、フェラーリでも十分にやれるはずだと考えている。

だがスレールは、問題はフェラーリがリカルドが納得するだけの報酬を用意できるかどうかだとドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語っている。

「ダニエルはそのキャリアを通じて初めて(ルノーで)かなりいい報酬を得ている。それを簡単に諦めたいとは思わないものだ」

一方、ミハエル・シューマッハの持つ通算7度のF1ドライバーズタイトル獲得まであとひとつと迫っているルイス・ハミルトン(メルセデス)に関してもフェラーリ移籍のうわさがささやかれている。

だが、フェラーリの内部事情に精通していることで知られるジャーナリストのレオ・トゥッリーニはそうしたうわさは的外れだと自身のブログに次のように書いている。

「ご承知のように、ハミルトンは数か月前にジョン・エルカーン(フェラーリ会長)から目配せされたもののそれを丁重に断っている」

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