かつてミハエル・シューマッハのマネジャーを務めていたウィリー・ウェバーが、F1グリッドに2人の新たなシューマッハが並ぶことになれば素晴らしいだろうと語った。
7度のF1ドライバーズタイトル獲得という史上最多記録を持つミハエル・シューマッハのマネジャーを1989年から2006年まで18年間にわたって務めてきたウェバーだが、ミハエルが2013年末に起きたスキー事故で大けがを負ってからはシューマッハの家族から面会も許されず、疎遠な状態が続いている。
ミハエルの息子であるミック・シューマッハがF1昇格を目指して現在F2シリーズに参戦していることはよく知られているが、最近ミハエルの弟である元F1ドライバーのラルフ・シューマッハの息子 ダビト・シューマッハも2017年からフォーミュラカーレースを開始している。
2018年にF4シリーズでルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出された ダビトは2019年にはF3レースにも数戦出走している。
その ダビトのことが最近メディアに取り上げられることが多くなっている。それは現在F1が行っているバーチャルレースに ダビトがレーシングポイントのドライバーとして加わったことによるものだ。
ウェバーは、やはり自分がマネジャーを務めていたラルフ・シューマッハとは今でも連絡を取り合っていると認め、『Kolner Express(ケルナー・エクスプレス)』に次のように語った。
「ああ、我々はよく電話で話をしているよ」
「彼はミハエルの古いカートチームをたたんで、 ダビトとともにハルヴァング(オーストリアのザルツブルク州にある町)に戻ったんだ。彼は今フォーミュラ・レーシングと ダビトのキャリアに専念しているよ」
1997年から2006年までF1グリッドにはミハエルとラルフという2人のシューマッハがいたわけだが、彼らの母国ドイツでは近い将来ミックと ダビトがF1に昇格し、再び2人のシューマッハがレースをするのが見られる可能性もあると報じられている。
そのことについて質問されたウェバーは次のように答えた。
「ああ、そうなれば素晴らしいだろうね」
「それが見られればすごくうれしいと思うし、彼ら2人の成功を祈っているよ。近いうちにサーキットで彼らを見られたらうれしいね。モータースポーツが見られなくてさびしく思っているんだ」
一方、現在、ミハエル・シューマッハの公式ドキュメンタリーの制作が行われているが、ウェバーもそのために何回かインタビューを受けたと次のように語った。
「ああ、撮影班が2、3度やってきて違うシーンに関して質問をしてきたよ」
「ラルフはどういうわけか参加したがらなかったんだ。だが、最終的には、プライベートなことではなく、ドライビングに関するコメントだけを行うということで落ち着いたよ」
また、新型コロナウイルス問題に関して質問されたウェバーは、現在の状況下でF1を行うとすれば「無観客レース」が唯一の選択肢であることは間違いないだろうと語り、次のように続けている。
「一歩下がってワクチンが見つかるまでの時間を稼ぐ必要がある。そうすれば数か月のうちに再び観客とともにこのスポーツを楽しむことができるようになるかもしれないからね」
「お金に加え、人々にはまた楽しみと気晴らしが必要なんだ。そうしないと不安がますます募っていくばかりだよ」