4度F1チャンピオンとなった実績を持つアラン・プロストが、今こそF1はレース開催を目指して団結するべきだと主張した。
世界中が新型コロナウイルスの脅威にさらされている中、F1は7月初旬にオーストリアのレッドブルリンクで今年最初のレースを無観客で実施する計画を進めている。
だが、それに対しては否定的な意見もあり、F1関係者の中にも疑問符を付けている者が少なくない。
しかし、現在はルノーF1チームの非常勤取締役(アドバイザー)を務めるプロストは母国フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。
「今の状況を考えれば、何事に対してもオープンであるべきだ」
「(F1において)ある決断が示されれば、その決定を支持するべきだよ。いつも批判ばかりするわけにはいかない。批判するときは何かを提案するなど前向きなものであるべきだ。今は緊急的状況にあるのだからね」
そう語ったプロストは、現在進められている「無観客レース」は、現時点においては恐らく最善の策だろうと次のように続けた。
「締め切ったドアの後ろで全てを行うことができるのであれば、何もやらないよりもましだよ」
「F1もほかのスポーツと同じだし、人々も少し夢を見る必要があるんだ」
「だが、モータースポーツに関して、F1に関しては、フランス、イギリス、イタリアなどの国々において数十億ユーロ(数千億円)もの経済価値を持つものだ。そしてそれもまた重要なことなんだ」
プロストとしては2020年に15レースを開催することは可能だと考えているようだ。
「うまくいけば15レースはできるんじゃないかな。いくつかの国では状況が好転していくだろうからね」
「そして、15というのは15の地域でということではないよ。同じサーキットで2つのレースが行われることになるはずだからね」
そう語ったプロストは次のように付け加えた。
「現時点ではみんなを悩ませるようなことをしたくないから私もこれ以上詳細な話をするつもりはないが、確かに我々はレースを全く行わないことでうまく対処してきた。しかし、私は前向きであり続けようとしているんだ」