F1が、チーム間の競争力格差是正のために思い切った対策を講じることを検討していると報じられている。
現在トップ3と呼ばれるメルセデス、フェラーリ、レッドブルの3チームがほかのチームに大きな差をつけており、それ以外のチームは優勝はおろか表彰台に上ることすら非常に困難な状況となっている。
現在のルールではチームに支払われる報酬も成績順となっており、上位に食い込むことができない小規模チームにとっては十分なマシン開発予算がとれず、トップチームたちとの差は開く一方となっている。
このチーム間の競争力格差をいかに是正するかが近年のF1における大きな課題となっている。
そうした中、このほどドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じたところによれば、F1ではコンストラクターズランキング順にマシン開発のための風洞テスト時間を制限するという大胆なルールを導入することを検討しているという。
空力性能が大きな違いを生む要素となっている現在のF1では風洞テストが非常に大きな意味を持っている。その風洞使用時間に差をつけることでチーム間の開発格差を縮めようという狙いだ。
「現在はどのチームも同じ(風洞テスト)制限時間となっているが、トップ3はその時間の70パーセントを使うことが許されることになる」
そう報じた『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は次のように続けている。
「4位は75%、5位は80%という形で続いていき、9位と10位は風洞テスト時間を100%使うことができることになる。それにより空力的弱点を埋め合わせられることが期待できる」