ハースF1のチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、今年の状況にあってはF1エンジン購入費用の減額は当然だと主張した。
本来であれば過去最多の22レースが行われる予定だった2020年のF1シーズンだが、新型コロナウイルスの世界的大流行によって現時点ではまだ1レースも開催することができていない。
いつになったらF1レースを行うことができるのかも分からない状況が続いている中、シュタイナーはドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語った。
「現時点における交渉の課題は、エンジンのリースに関してどのように進めるかということだ」
「具体的な(修正版)カレンダーが明らかになるまで再交渉を行うことはできない」
「今はまだ我々顧客にとってもサプライヤーにとっても時期尚早だからね」
「だが、はっきりしていることがひとつある。もし10レースしか行われない場合、(エンジン)全部は必要としないということだ」
シュタイナーが言及したのはルールによって定められているF1エンジンの年間使用許容数のことだ。22レースを行う前提となっていた2020年は6つの主要エンジンコンポーネントのうちICE(内燃機関)、TC(ターボ)、MGU-H(熱エネルギー回生システム)、MGU-K(運動エネルギー回生システム)がそれぞれ3基まで、ES(バッテリー)とCE(電子制御システム)がそれぞれ2基までと決められている。
「もしも半分あるいは3分の1のレースしか実施できないとしたら、我々には全額を支払う必要がないのは明らかだよ」
フェラーリからエンジン供給を受けているハースを率いるシュタイナーはそう続けると次のように付け加えた。
「エンジンメーカーと顧客は同じ船に乗っているんだ。健全な妥協点を見いだす必要があるよ」