F1公式タイヤサプライヤーであるピレリのマリオ・イゾラ(自動車レース責任者)が、2020年のF1レース開催には慎重を期すべきだと語った。
ピレリが本部を置くイタリアは新型コロナウイルスにより甚大な被害を受けている。
そして、F1を始め、モータースポーツ活動が全くできない状況となっている今、ボランティアで救急車の運転手を務めているイゾラはドイツの『DPA通信』に対し、F1レース再開の見通しについて次のように語った。
「夏にレースを始める計画がある」
「F1が開催されることになればうれしいニュースとなるだろう。ウイルスに打ち勝ったように感じるだろうからね」
「だが、(ウイルスの)第2波を避けるためには慎重を期す必要がある」
そう語ったイゾラは、新型コロナウイルスのパンデミックによってF1という華やかな舞台と「日常の生活」の間にどれほどの違いがあるのかを気付かされたと続け、次のように付け加えている。
「我々はレースを行うことができない。だが、私はここでそれとは比べものにならないくらい深刻な問題を抱えた人たちを目にしているんだ」
元F1ドライバーのミカ・ハッキネンもイゾラ同様7月からF1を開始したいとする現在の計画は早計かもしれないと考えているようだ。
1998年と1999年のF1チャンピオンであるハッキネンは『Unibet(ユニベット)』に次のように語っている。
「計画はどうにでも立てられる。だが、まだコロナウイルスへの対抗手段は何もない状態だ。それが最大の問題だよ」