オランダ出身の元F1ドライバーであるクリスチャン・アルバースが、メルセデス内部に「亀裂」が生じているようだと語った。
2005年から2007年にわたってミナルディやスパイカーでドライバーを務めていたアルバースだが、母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』によれば、2003年から2004年にかけてメルセデスのワークスチームでDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に出走していたことから、今でもメルセデスとのパイプがあるようだ。
そのアルバースは最近トト・ヴォルフ(チームCEO)が離脱する可能性がうわさされているメルセデスについて次のように語った。
「僕のネットワークから耳にしたんだが、メルセデスでは小さな亀裂がだんだん大きくなり始めているようだ」
「メルセデスF1チームは素晴らしいパフォーマンスを示しているものの、ヴォルフとメルセデス上層部や親会社であるダイムラーとの関係が悪化しているといううわさがあるんだ」
一方、前F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが現在の新型コロナウイルスの状況からすれば、F1は2020年シーズンすべてをキャンセルするほうがよいとのコメントを最近行ったことについて質問されたアルバースは次のように答えている。
「そう言うのはすごく簡単なことだよ。だけど、このスポーツにどれほどの金がからんでいるのかを考えなくてはね」
「僕個人としては今年ザントフォールトでのレース(F1オランダGP)が開催できることを本当に望んでいるよ。見応えのあるレースになるはずだからね。あそこの人たちは実現に向けてものすごく懸命に頑張ってきたんだ」
2014年にはわずか2か月ほどだがその年に経営破綻に陥ったケータハムのチーム代表を務めていたことでも知られるアルバースは、無観客レースであればF1開催も可能なはずだと次のように続けた。
「F1の収入のほとんどはテレビ放映権料と視聴率によるものだ」
「レースさえ開催できれば、そこに観客がいようがいまいが、損失はかなり小さくなるはずだよ。もし人々が家にいて、そこでレースを見ることができれば、視聴率はさらに上がるだろうしね」