2020年のF1シーズンはcovid-19と命名された新型コロナウイルスのパンデミックによって現在身動きがとれない状況となっている。
そして、F1きっての名門チームであるフェラーリもこの新型コロナウイルスによる影響を大きく受けているのは確かだ。
しかし、それはフェラーリのファクトリーが新型コロナウイルスによる悲惨な状況を迎えているイタリアにあるという理由だけではないようだ。
F1は今季ここまで全くレースができない状態となっていることを受け、本来2021年に予定されていた新技術レギュレーション導入を2020年に1年先送りとすることを決定している。
だが、当初フェラーリだけがそれに反対していたことが明らかとなっている。
最終的には折れたものの、フェラーリがどういう理由で反対していたのかは明らかとはなっていない。
しかし、元F1ドライバーであるクリスチャン・ダナーは母国ドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』に次のように語った。
「冬のテストで速くなかったマシンは、もしレギュレーションが同じままであれば2021年にもかなり弱いということになるはずだ」
「フェラーリにとっても来年に向けてそれほど大きな変化を望むことはできないわけだ」
つまり、2020年型F1マシンがライバルに比べて非力であることが分かったフェラーリとしては、新たな技術レギュレーションが予定通り2021年に導入された方が局面を打開できる可能性が高いと考えていたということだろう。