「レッドブルにとってベッテルはすでに過去の存在」だとクリスチャン・ホーナー
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、セバスチャン・ベッテルのレッドブル復帰はあり得ないと主張した。
レッドブルの育成ドライバーとしてF1キャリアを歩んできたベッテルは2010年から2013年にかけて4年連続でF1タイトルをレッドブルにもたらした。
しかし、2015年にフェラーリへ移籍したベッテルはその後タイトル争いにからむことができず、2019年は若いチームメートのシャルル・ルクレールにも後れをとってしまい、2020年限りでフェラーリのシートを失う可能性もあると考えられている。
ちまたのうわさでは、2021年にはベッテルがかつてF1チャンピオンとなった古巣レッドブルに復帰する可能性もあるのではないかと言われている。
しかし、現在ではマックス・フェルスタッペンというナンバー1ドライバーを抱えるレッドブルにとって、ベッテルを再び迎え入れるという選択肢はないようだ。
少し前にはレッドブルとそのジュニアチームであるアルファタウリのドライバー専任責任者として知られるヘルムート・マルコが再びベッテルを抱える余裕はないと語っていた。
そして、ホーナーもこのほどイタリアの『La Gazzetta dello Sport（ガゼッタ・デロ・スポルト）』に次のように語った。
「我々は彼とともに何度か素晴らしい瞬間を味わってきた。だが、今では彼は我々にとっては過去の存在だし、我々は過去を振り返るつもりはないよ」
「昨年のセブ（ベッテルの相性）はシャルルとの戦いに苦しんでいたようだ。だが、彼が素晴らしいドライバーであることに変わりはないよ」
「もし彼が望むようなクルマを手にしたなら、彼はまだすごく強くなれるはずだよ」
今季のF1開幕戦オーストラリアGPが正式にキャンセルされる前、ホーナーは2020年シーズンに向けて次のように語っていた。
「我々は2013年以降最高とも言える非常にいい冬を送ることができた。我々は勝利を目指して戦うためにここにいるんだ」
「ホンダは素晴らしい進歩を遂げたし、マックス・フェルスタッペンは今日のF1において最もエキサイティングで目を見張るドライバーだと思っている」
「彼とルクレールがF1の将来を担う存在だ。だが、ルイス・ハミルトン（メルセデス）もまだ頑張っているし、私は彼ら3人の目をくぎ付けにするようなバトルが見られるだろうと期待しているよ」
新型コロナウイルスの影響により第4戦中国GPの延期が決まっていた2020年のF1だが、開幕戦オーストラリアGPがキャンセルとなった今、続く第2戦バーレーンGP（22日決勝）、第3戦ベトナムGP（4月5日決勝）も開催は難しいと考えられている。
ホーナーが期待するハミルトン、フェルスタッペン、ルクレールのバトルがいつになったら見られるのか、当面のあいだ不透明な状況が続くことになりそうだ。
