ケビン・マグヌッセンが、所属しているハースがF1から撤退することも想像できると語った。
2016年にF1デビューしたアメリカンチームのハースは、参戦するにあたってフェラーリと技術契約を結ぶという戦略を選択。これが功を奏し、2016年と2017年はランキング8位と新参チームとしては上出来の成績を残すと、3年目の2018年にはランキング5位にまで浮上するという成功を収めていた。
だが、2019年のハースはマシン開発に失敗し、参戦開始以来最低の成績となる9位に沈んでしまった。
しかも、2019年にタイトルスポンサーとして迎えたリッチエナジー社が法的問題を抱えるなどし、シーズン途中で撤退するという予期せぬ出来事も起きてしまっていた。
こうしたこともあってか、チームオーナーのジーン・ハースは2020年シーズン限りでF1から撤退するかもしれないと示唆するようなコメントを行うようになっている。
2017年からハースのドライバーを務めているマグヌッセンは母国デンマークの『BT』紙に、ハースがそういう気持ちになるのも分かると次のように語った。
「ジーンが昨年のように下から2番目にいることに疲れてしまっているのは確かだよ」
「それが将来に向けた彼の計画にどのような影響を及ぼすのかは分からない。だけど、最下位とか9位とかにしかなれないのであれば、彼はF1にいてもしかたないと思うに違いないよ」
「それは彼に聞くまでもないことさ。僕には分かっているからね」
しかし、ケビン・マグヌッセンはハースが本当にF1から去り、それに伴って自身のF1キャリアが終わってしまう可能性すら生じるというようなことは考えていないと主張している。
「それに備えるようなことはしていないよ。なぜなら、僕たちはまた9位になるとは思っていないからね。2019年の1回限りだよ」
「僕たちが本来の結果を生むことができれば、ジーンは続けたいと思うはずだと僕は信じているんだ」
そう語ったマグヌッセンは、2021年からF1チームの予算にバジェットキャップと呼ばれる上限値が導入されることがハースにとっては有利に働くはずだと語り、次のように付け加えた。
「それによって僕たちにビッグチームたちと同じチャンスが生まれるということではないよ。だけど、ハースはその新ルールから利益を得られるチームだと思っているんだ」