レッドブル首脳のひとりであるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、2020年F1シーズンに向けて強い自信を示した。
2月にバルセロナにおいてトータル6日間で行われた今年のF1プレシーズンテストでは、今年7年連続での王座獲得を狙うメルセデスがやはり強さを示した。
だが、トップ3チームのうち、フェラーリはあまりペースが上がらず、メルセデスと本当に戦えるのはレッドブル・ホンダなのではないかとの見方が強くなってきている。
マルコは今年のレッドブル・ホンダは強さが発揮できるはずだと次のように語った。
「クルマは我々が期待し、望んだようなものに仕上がっているよ」
「我々はシーズンをスタートするにあたって非常に前向きな感触を抱いている。マックス・フェルスタッペンを最年少F1チャンピオンにするという目標に一歩近づいたよ」
そう語ったマルコだが、本当のところは実際にシーズンが開幕してみないと分からないと次のように続けた。
「テストはだましあいだし、チームたちは実際に何をやっているのかを隠すものだからね」
「だが、間違いなく我々はここ数年の中では最もいい準備ができているよ」
「私はオーストラリア(開幕戦/15日決勝)ではメルセデスと優勝争いができると思っている」
マルコはさらに、ホンダエンジンの信頼性が向上したことで、2020年には規定数以上のエンジンを投入してグリッド降格ペナルティーを受けることは回避できるはずだと考えている。
「信頼性には問題ないと考えている」
「昨年はテストベンチで500kmしかできなかったが、今年はすでに5000kmをこなしているんだ」
「だが、最も重要なのはホンダがパワーにおいても非常に大きな進歩を遂げたことだよ」
「だから、メルセデスとフェラーリとは互角に戦えると期待しているし、予選でも大きな進歩を見せられるはずだよ」
一方、レッドブル・ホンダの挑戦を受けることになるメルセデスでは、テストでエンジンに問題を抱えるなど、一抹の不安を抱えながらシーズン開幕を迎えることになりそうだ。
昨年通算6回目のF1ドライバーズタイトル獲得を達成したメルセデスのルイス・ハミルトンも2020年シーズンには不安を感じていると認めている。
「ああ、心配だよ。バルセロナではもっとうまくやれるだろうと期待していたからね」
そう語った35歳のハミルトンは次のように付け加えた。
「僕たちはかなり多くの問題を抱えているし、その解決にどれほどの時間がかかるのか分からないんだ」