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【フェラーリ】2020年型F1マシンにいくつかの不安要素

2020年02月24日(月)19:12 pm

フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、今の自分たちには今季のF1開幕戦オーストラリアGP(3月15日決勝)で勝てる力はないと語った。

2019年にはプレシーズンテストでは速さを見せてチャンピオン候補ナンバー1だと考えられていたフェラーリだが、実際にシーズンが開幕すると予想された速さを示すことができず、メルセデスをとらえることができなかった。

今年のプレシーズンテスト1週目では逆にメルセデスが圧倒的とも言える速さを見せる中、フェラーリはここまでのところあまり目立ったタイムを刻むことができていない。

ライバルたちの中には、昨年は最強エンジンを持ち込んだフェラーリだけに、テストではまだ手の内を見せていないだけではないかと考えている者もいるようだ。

だが、19日(水)から22日(金)まで3日間にわたってバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで行われた最初のテストを終えた段階で、ビノットは現時点では「ライバルたちの方が我々よりも速い」と語っている。

そして、フェラーリの内部事情に精通しているジャーナリストとして知られるレオ・トゥッリーニは、自身のブログの中で大きな問題は“空力面”にあると次のように語っている。

「私はマッティアが真実を語ったことを評価している」

「これは、こういう風に受け止めていいだろう。SF1000(フェラーリの2020年型F1マシン)に与えられた最初の空力パッケージはうまく機能していないということだ」

だが、フェラーリにとっての懸念は空力問題だけではなくなってきている。22日(金)にはセバスチャン・ベッテルのマシンに搭載されたフェラーリF1エンジンがトラブルに見舞われてしまったのだ。

ビノットはこうした状況を受けて、母国イタリアのメディアに次のようにコメントしている。

「我々にはメルボルンで勝てるクルマはない。あそこで我々がメルセデスに勝てるとは思わないよ」

テスト1週目にはそのメルセデスが他チームを圧倒する速さを見せた。そして、その速さの秘密のひとつは今年のマシンに導入された革新的ステアリングシステムである『DAS』によるものだと考えられている。

一方、今季メルセデスの最大のライバルとなるだろうと考えられているレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンだが、こちらも1週目のテストではさほど目立つ速さは見せていない。

だがフェルスタッペンは自分たちは計画通りにテストを進めただけだとし、次のように主張した。

「僕は過信もしていなければ不安になってもいないよ。僕たちは自分たちのプログラムに沿って取り組んでいるところなんだ」

さらに、ここまでのフェラーリの印象について質問されたフェルスタッペンは次のように答えた。

「彼らはまだレースシミュレーションをやっていないと思うし、よく分からないな。でも、彼らは問題を抱えているように見えるね」

ともあれ、26日(水)から28日(金)までの3日間、同じバルセロナで2回目のプレシーズンテストが行われることになる。開幕前最後のテストということもあり、ここで各チームの2020年型F1マシンのポテンシャルがより鮮明になってくるのは間違いないだろう。

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