マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が、歴代最年少F1チャンピオンになることにそれほどこだわったりはしていないと主張した。
現時点で歴代最年少F1チャンピオン記録を持っているのはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)だ。ベッテルは2010年に23歳と134日で初のF1ドライバーズタイトルを獲得している。
今年の9月30日に23歳の誕生日を迎えるフェルスタッペンが今季のタイトルを手にすることができれば、そのベッテルの記録を塗り替えることができる。
フェルスタッペンにとっては今年が最年少F1チャンピオン記録を塗り替える最後のチャンスともなるわけだが、昨年はホンダエンジンが著しい進歩を見せたこともあり、今年は初タイトルが狙える位置にいると考えられている。
F1モータースポーツ担当マネジングディレクターを務めるロス・ブラウンは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「ホンダは過去12か月から18か月にかけて素晴らしい仕事をやり遂げた」
「もし2020年にも彼らがその勢いを持続できれば、レッドブルを倒すのは難しくなるだろうね」
もちろん、レッドブル・ホンダがタイトルを獲得できるかどうかは、そのF1マシンに乗るフェルスタッペンのパフォーマンスに依存するところが大きいのも事実だろう。
フェルスタッペンの先輩にあたる元F1ドライバーのロバート・ドーンボスは母国オランダの『Gassan(ハッサン)』誌に次のように語った。
「マックスはモータースポーツにおけるメッシ(サッカー選手のリオネル・メッシ)だよ。彼のような才能を持つ者が現れるのは10年に1度だ。あれほどの若さで多くのことを達成できる者はそれほどいないよ」
「不可能だと思えることでも、彼はやり遂げてしまう。彼は自分が持つ道具のレベルを引き上げることができるのを証明して見せているよ」
「だが、もしパワーがフェラーリあるいはメルセデスほどではなければ、難しいだろうね」
フェルスタッペン本人は、周囲が最年少F1チャンピオンという記録を意識しているものの、自分自身はそれほどそれにこだわってはいないと主張している。
「そうなればいいだろうね。だけど、僕は最年少かどうかにかかわらず、常にタイトルを争いたいと思っているんだ」
『Auto Zeitung(アウト・ツァイトゥング)』にそう語ったフェルスタッペンは次のように付け加えた。
「今シーズンはそのチャンスが来ることを期待しているし、そのために全力を尽くすつもりだよ。きっといい年にできるはずさ。もちろん、成り行きを見ていくしかないけれどね」