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【レッドブル】2020年はこれまでのドライバー人事戦略を再考すべき年に?

2019年11月13日(水)18:25 pm

レッドブルとそのジュニアチームであるトロロッソは12日(火)に2020年のドライバーラインアップを発表したが、それはほぼ大方の予想通りの結果だったようだ。

既報の通り、今年のF1第13戦ベルギーGPからピエール・ガスリーと入れ替わりでレッドブルに昇格したアレクサンダー・アルボンが来季もマックス・フェルスタッペンのチームメートを務め、ガスリーとダニール・クビアトがトロロッソ・ホンダで走るという現在の体制がそのまま来季も継続されることになる。

フィンランドのテレビ局『C More(セイ・モレ)』でF1解説者を務めるニキ・ユーセラはこのドライバー人事には納得できると次のように語っている。

「アルボンはここまでにレッドブルで走ったレースではいい仕事をしてきている」

「そしてピエール・ガスリーに関しては、彼もトロロッソでは強さを見せてきている。あのクルマの方が彼のドライビングスタイルにはかなり合っているようだ」

だが、ユーセラは来季2年目のF1シーズンを迎えるルーキーのアルボンにとって2020年は本当のプレッシャーを抱える年になるだろうと考えている。

「オーストラリアで行われる最初のレースからマックス・フェルスタッペンとの戦いがスタートすることになるし、彼にはもっといい結果が求められることになる」

ユーセラはさらに、2020年はレッドブルのドライバー責任者であるヘルムート・マルコにとって、近年のドライバーに関する戦略が正しかったのかどうかを再考すべき年になるかもしれないと次のように付け加えている。

「レッドブルは3シーズン連続で異なるドライバーラインアップによってスタートを切ることになる。だから、マルコもドライバーたちを取っ替え引っ替えするのがいいことなのか、あるいはもっと一貫性を持たせるべきなのかを考えることになるだろうね」

実際のところ、レッドブルはこれまで育成ドライバー契約を結んだドライバーの中から相応しいと思われるものをまずトロロッソで走らせ、そこで才能を発揮したドライバーをトップチームであるレッドブルに昇格させるという方針をとってきていた。

すでにチームを去ったものの、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)やダニエル・リカルド(ルノー)はその成功例としてあげられるだろう。

だが、短期間で期待した結果が出せないドライバーは容赦なく契約を解除するということも多く、そうしたことからか近年では若手ドライバーもレッドブルと育成ドライバー契約を結ぶことに二の足を踏む者も増えていると言われている。

結果として、現在レッドブルの育成ドライバーには目立った逸材がいない状態となってきており、今季も2017年にいったんクビにしたクビアトをトロロッソに復帰させたり、本当はフォーミュラEチームとの契約を済ませていたアルボンの契約を買い取ってトロロッソでデビューさせたりといったちぐはぐな動きが目につくようになっている。

今後レッドブルがこれまでのようなドライバー育成計画を維持していけるかどうかが大きな課題となっているのは間違いないだろう。

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