メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(チーム代表兼CEO)が、2021年シーズンに向けたドライバーとの交渉がどのチームにとっても重要なものになるだろうと語った。
現在、メルセデスのルイス・ハミルトンが現時点でランキング2番手につけているチームメートのバルテリ・ボッタスに64ポイント差をつけている。
今週末に行われるF1メキシコGPでその差が78ポイント以上に広がれば、その時点でハミルトンの2019年F1ドライバーズタイトル獲得が確定することになる。もしメキシコが無理でも、来週末に行われる第19戦アメリカGPまでには決まるだろうというのが大方の見方のようだ。
現在結ばれているメルセデスとハミルトンとの契約は2020年までとなっている。そして、ヴォルフはミハエル・シューマッハの持つ記録にあとひとつと迫る通算6回目のタイトル獲得を間近に控えた34歳のハミルトンと新たな契約を締結することに意欲を示している。
「我々が勝てるクルマを提供できる限り、ルイスがほかのチームへの移籍を考える理由はないだろう。そして我々も誰かほかの者を探す理由もない」
「我々がルイスに伝えたのは、今シーズンをいい結果で終えて一息つき、それから2021年にどうするかを話し合おうということだ」
現在、F1オーナー、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)、そして各F1チームの間に結ばれているコンコルド協定は2020年で満期を迎えるため、2021年からは大きくレギュレーションが変わることが予想されている。
それによって現在のチーム間の力関係に大きな変化が生じる可能性もあり、ドライバーにとっても2021年にどのチームで走るのかが重要な課題となるのは間違いない。
「忠誠心と誠実さが我々をひとつに結びつけるものだ。そして2021年に向けた最も重要な話し合いはルイスとバルテリと共に行うことになる」とヴォルフは付け加えている。
ヴォルフはさらに、もちろんライバルチームたちもどのドライバーと契約するかをじっくりと検討することになるのは間違いないはずだと次のように続けた。
「フェラーリも彼らが持つ選択肢を検討することになるだろう」
そう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「今、彼らにはいいラインアップがあるが、それがちょっとした支障を招いている。だから、彼らも考えることになるだろう。『我々は2021年にどうしたいのか?』とね」