フィンランド出身の元F1ドライバーであるミカ・サロは、自分の後輩に当たるバルテリ・ボッタス(メルセデス)がシートを確保できるかどうか非常に微妙な状況になっているのは確かだと考えている。
メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフは、夏休みの間にこのままボッタスを2020年にも起用するか、あるいは現在リザーブドライバーを務めている若いエステバン・オコンを起用するかを考えたいと語っている。
だが、最近の報道などによれば、今年メルセデスで3年目のシーズンを迎えているボッタスが今季限りでシートを失うことになる可能性が高いのではないかと考えられているようだ。
かつてティレル、ザウバー、トヨタなどで活躍し、フェラーリからも6戦に出走したことがある52歳のサロは、今季序盤こそよかったものの最近のレースで結果を出すことができなかったことがボッタスにとっては不利な材料となるだろうと母国フィンランドのテレビ局『MTV』に次のように語った。
「F1では、最後のレースでどれほどの成績を上げたかということが重要なんだ」
「バルテリは最近の2レースは本当によくなかった。彼にはスピードはある。だが、レース結果がよくないのが痛いね」
「彼のシーズン序盤はよかった。それまでとは全く違う人間になったかのようだった。ところが、最近の数レースではまた結果を出すことができなくなっている」
そう語ったサロは、メルセデスが最終的にどういう判断を下すかは様子を見るしかないと次のように付け加えた。
「それはチームにしか分からないことだ。私には、すでにその結論が出されているのか、あるいはまだなのかも分からないよ」
先週末に行われたハンガリーGPでは、予選ではボッタスが現F1チャンピオンのルイス・ハミルトンを上回る2番グリッドを確保。しかし、決勝ではスタート直後にハミルトンにオーバーテイクを許すとともにそのときにハミルトンのマシンと接触。さらにフェラーリのシャルル・ルクレールとも接触するアクシデントに見舞われたボッタスはフロントウイングにダメージを負ってしまい、いったん最後尾に落ちてしまった。
そこから懸命の追い上げを見せるも最終的には8位に留まったボッタスは、現時点ではドライバーズランキング2位の座はキープしているものの、このレースで2位に入ったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンにわずか7ポイント差にまで追い上げられている。