7度F1王者となったミハエル・シューマッハの20歳の息子ミックがハンガリーで行われた先週末のF2レースで初優勝を飾った。
昨年ヨーロッパF3で年間チャンピオンとなったミックは、今年はフェラーリと契約を結び、そのドライバーアカデミーの一員としてF2シリーズに挑戦している。
だが、ミックのF2挑戦は順風満帆とは言えず、先週末のハンガリーラウンド第1戦までの15レースを終えた時点では表彰台にすら上ることができずにいた。
シーズン開幕前にはF3で見せたような活躍を見せれば2020年にもF1デビューが可能となるのではないかと期待されていたが、そうした状況のもと、近い将来F1に昇格することも難しくなるのではないかと考える者が多くなっていたのは事実だろう。
F2通算16戦目となるハンガリーでの第2戦で初優勝を飾ったミックは、F1昇格の可能性が高まったと思うかと質問されると次のように答えた。
「僕がF1に行けるかどうかは時間がたてば分かることだよ。だけど今回の勝利が僕の成長を手助けしてくれるだろうね」
ミックはさらにイタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に対し、父親のミハエルが現役時代に得意にしていたハンガロリンクで優勝できたことは「感慨深い」ものだったと語り、次のように付け加えている。
「僕がF3でスパで勝利したときと似ているよ。あそこも僕の父にとっては重要なサーキットだったからね」
F3で年間チャンピオンとなった昨年も、シーズン前半はそれほど目立つ活躍ができていなかったミックだが、初勝利を遂げると一気に調子を上げて勝利を重ねたという経緯がある。
「一度に一歩ずつ進むつもりなんだ。僕はひとつひとつのレースのことを考えているところさ」
F1昇格という目標に向けてそう語ったミックは次のように付け加えた。
「父の息子であることが僕にF1へのドアを開いてくれるだろうけれど、それでも僕には自分自身の力を示す必要があるんだ」
現在ミックはF2でランキング11番手に位置している。ミックが2020年にF1昇格を果たせるだけのスーパーライセンスポイントを手にするには少なくとも年間6位以内となる必要がある。
今季の残り4ラウンド合計8レースでミックがどこまでランキングを上げることができるかに注目が集まることになりそうだ。