2019年F1第9戦オーストリアGPが6月28日(金)、レッドブルリンク(全長4.318km)で開幕。現地時間15時(日本時間22時)から行われたフリー走行2回目でフェラーリのシャルル・ルクレールがトップに立った。
●【FP2結果】2019年F1第9戦オーストリアGPフリー走行2回目、タイム差、周回数
セッション序盤は多くのドライバーたちが中間に位置するミディアムタイヤあるいは最も硬いハードタイヤでの走行に臨み、たんたんとセッションが進んでいく。
だが、かなり強く吹いていた風の影響もあってか、ターンでコントロールを乱してコースオフするドライバーが少なくない。
90分のセッションが3分の1ほどを消化した時点ではメルセデスのバルテリ・ボッタスがトップに立ち、それにルイス・ハミルトン(メルセデス)、ルクレール、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)らが続いていた。
その後、ドライバーたちは一番柔らかいソフトタイヤに履き替え、予選シミュレーションへと移っていく。
ところが、セッション開始から35分ほどが経過したところで、ミディアムタイヤで走行を続けていたフェルスタッペンが最終コーナーであるターン10でコントロールを失い、グラベルを突っ切ってコース左のタイヤバリアにリアから激突するというアクシデントが発生。ここで赤旗が振られ、セッションが中断となる。
フェルスタッペンにけがはなかったものの、マシンは右リアサスペンションやリアウイングが大破しており、ギアボックスやエンジンなどにもダメージが及んだ可能性も懸念されている。
残り時間が42分となったところでセッションが再開され、各ドライバーが予選シミュレーションをやり直すためにコースへと向かう。
ところが、それからまだ3分も立たないうちに今度はボッタスがターン6でコントロールを失ってフロントからコース右側のタイヤバリアにクラッシュ。こちらはフロントノーズと両側のフロントサスペンションが破壊されるダメージを追ってしまい、ここで2回目の赤旗中断となった。幸いボッタスにもけがはなかった。
残り36分でセッションがリスタートされると、今度はその約3分後にベッテルがターン10でコントロールを乱してしまい、あわやウォールにクラッシュかという一幕も演じられた。ベッテルがスピンした部分にはグラベルとの間に舗装部分があったため、そこで減速されたマシンはウォールの少し手前でストップ。ベッテルはなんとかマシンにダメージを負うことなく自力でピットへと戻った。
この間にコース上ではルクレールがトップタイムをマーク。レッドブル・ホンダはフェルスタッペンが走行不能となったものの、ピエール・ガスリーが3番手タイムを刻んで見せる。
2回の赤旗中断で走行プログラムに影響が及んだこともあり、十分な予選シミュレーションができないままドライバーたちはセッション終盤に向けてロングランプログラムに移行していく。
結局1分05秒086を刻んだルクレールがトップのままでセッションが終了時刻を迎えた。
ホンダ勢はレッドブルのガスリーが最上位の3番手となり、クラッシュを演じたフェルスタッペンが9番手、トロロッソのアレクサンダー・アルボンが13番手、ダニール・クビアトが15番手だった。
■フリー走行2回目トップ10ドライバー
トップ/シャルル・ルクレール(フェラーリ) 1:05.086
2番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) 1:05.417
3番手/ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ) 1:05.487
4番手/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:05.529
5番手/カルロス・サインツ(マクラーレン・ルノー) 1:05.545
6番手/ロマン・グロージャン(ハース・フェラーリ) 1:05.701
7番手/キミ・ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ) 1:05.728
8番手/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ) 1:05.871
9番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:05.879
10番手/ランド・ノリス(マクラーレン・ルノー) 1:05.952
F1オーストリアGPフリー走行3回目は、明日の日本時間19時から始まる。
●【FP2ハイライト動画】クラッシュ、スピン、赤旗2回のF1オーストリアGPフリー走行2回目