フェラーリでは、前戦F1カナダGP決勝でセバスチャン・ベッテルに与えられたペナルティーの「再検証」を求めるための準備を推し進めているようだ。
フェラーリではレース後すぐにそのペナルティーに関して異議申し立てを行うのではないかと見られていたが、その手段はとらず、別のやり方でその裁定の是非を問うことにしたものだ。
「私たちには再検証を求める権利があります」
そう語ったフェラーリの女性渉外担当者はそれ以上の詳細を明かそうとはしなかったものの、フェラーリが正式に再検証を求めた場合、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)はF1第8戦フランスGP(23日決勝)が開催されるポール・リカールにおいて競技委員にフェラーリが提示した新たな証拠を検証し、結論を出すことを求めるという手続きがとられると考えられている。
■ベッテルは無罪だとピレリCEO
F1公式タイヤサプライヤーであるピレリのマルコ・トロンケッティ・プロベラCEOはこの件に関して、イタリア放送協会『RAI』に対し次のように語り、あのペナルティーは見直されるべきだと示唆している。
「ペナルティーを決めるのはその責任を持つ者たち(競技委員)だ」
「だが、テレビの前に座るひとりのF1ファンとして、私はこう自問したよ。ベッテルはどこへ行くべきだったのか?とね。彼がサーキットに戻るために進んだコースは、私から見ればあれしかなかったと思う」
■専門知識を持つ競技委員の判断を尊重するとF1ボス
だが、F1最高責任者であるチェイス・キャリーは、FIAの競技委員たちが下した判断を支持する姿勢を示している。
「我々がレースをするのはファンのためだ」
オーストリアのテレビ局『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語ったキャリーは次のように付け加えた。
「その一方で、必要な決定を下すためにはプロの専門知識が必要なんだ」