今季ウィリアムズのリザーブ兼開発ドライバーを務めるカナダ出身ドライバーのニコラス・ラティフィが、現時点での目標はF1スーパーライセンス取得だと語った。
昨年はフォース・インディアのリザーブドライバーを務めていた23歳のラティフィだが、今年はF2シリーズに参戦するかたわら、ウィリアムズとリザーブドライバー契約を結んでいる。そして、今週末に行われるF1カナダGP(9日決勝)ではロバート・クビサに代わってフリー走行1回目のセッションを担当することになっている。
バーレーンとバルセロナで行われたテストでもすでにウィリアムズ2019年型F1マシンを経験済みのラティフィが、地元カナダで迎える初の公式セッションでどういう走りを見せるかに注目が集まることになりそうだ。
現在、今年9年ぶりにウィリアムズからF1復帰を果たしたロバート・クビサがかなり苦戦を強いられていることから、モントリオールの『Le Journal de Montreal(ジュルナル・ド・モントレアル)』は先月、ウィリアムズがクビサをあきらめ、その後任にラティフィを起用するのではないかと報じていた。
だが、その可能性について質問されたラティフィは次のように答えた。
「何よりもまず、僕はF2に集中しなくてはならないよ」
「僕はまだF1でレースをするのに必要なスーパーライセンスを持っていないんだ」
そう語ったラティフィは次のように付け加えた。
「僕の目標は変わっていないよ。できる限り早くあそこ(F1)に行きたいと思っている」
ラティフィは現時点でF2のランキングトップに立っている。ランキング5位以上で今シーズンを終えれば、F1ライセンス取得が可能となるだけの累積スーパーライセンスポイントに到達することになる。
そのラティフィは、第8戦フランスGPでも今度はジョージ・ラッセルに代わって金曜フリー走行1回目を担当することが決まっているようだ。
もしラティフィがカナダとフランスでのフリー走行でいいパフォーマンスを見せるとともに、F2でも好成績を残してスーパーライセンス取得を確実にすることができれば、2020年に念願のF1デビューを果たす可能性も膨らんできそうだ。
ちなみに、ラティフィも同じカナダ出身のランス・ストロール(レーシングポイント)同様、大富豪として知られる父親を持っている。ラティフィの父親マイケルは昨年マクラーレンの共同オーナーとなったことでも知られている。