オーストラリア出身の元F1ドライバーであるマーク・ウェバーが、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は現在「岐路に立っている」と語った。
ドイツ出身ドライバーであるベッテルは、2015年にレッドブルからフェラーリに移籍した当時はかつてフェラーリに黄金時代をもたらしたミハエル・シューマッハのように再びフェラーリに栄光をもたらすだろうと期待されていた。
しかし、特に2018年はメルセデスに勝てるだけのクルマを手にしたと考えられたものの、ミスを連発してそのチャンスを逃がしてしまったことで、フェラーリやベッテルに対する批判が強まっていた。
そして、今年もプレシーズンテストではメルセデスをしのぐパフォーマンスを示していたものの、いざシーズンが開幕してみると6戦連続でメルセデスに勝利を奪われ、いまだベッテルは1勝もすることができていない状況だ。
さらに、キミ・ライコネン(現アルファロメオ)の後任に抜擢された21歳のシャルル・ルクレールがベッテルをしのぐパフォーマンスを見せることもあり、ベッテルがかつてないほどのプレッシャーを抱えているのは間違いないだろう。
そうした中、すでにメディアはベッテル引退説を大きく報じるところにまで来ている。
2009年から2013年までレッドブルでベッテルのチームメートを務めていたウェバーは、当時F1タイトル4連覇を達成したベッテルに現在何らかの変化が起きていると感じているようだ。
ベッテル引退のうわさについて質問されたウェバーは、「F1ではどんなことだって起きる可能性があるよ」と答え、オーストリアのテレビ局『Servus TV(セアヴスTV)』次のように続けた。
「混乱しているよ。彼はまだハングリーでアグレッシブに見えるときもある。だが、2位あるいは3位でフィニッシュしたのにリラックスしているときもあるんだ。僕には彼がそれで満足しているとは思えないがね」
「彼は自分が今後数年に向けてやりたいことを決める必要がある。成功し続けるのは本当に狭き道だからね」
「彼は間違いなくキャリアの岐路に立っているよ。精神的にもね。その答えが出せるのはセバスチャン自身だけだよ」
そう語った42歳のウェバーは次のように付け加えた。
「だが、確かなことがひとつある。それはフェラーリにも改善が必要だということさ」