モンテカルロ市街地サーキット(全長3.337km)で5月25日(土)現地時間12時(日本時間19時)から行われた2019年F1第6戦モナコGPフリー走行3回目でフェラーリのシャルル・ルクレールがトップに立った。
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60分で行われる予選前最後のセッションだが、抜きどころのないモナコだけに予選でできる限り上位のグリッドを確保することが重要となるため、ドライバーたちは最も柔らかいソフトタイヤでのショートランプログラムを積極的に展開していく。
トップチーム勢ではまずメルセデスのバルテリ・ボッタスがトップタイムを刻み、それにセバスチャン・ベッテルとルクレールのフェラーリ勢が続いていく。
ところが、セッション開始から17分ほどが経過したところでベッテルがターン1を曲がりきれずにコース左側のウォールにクラッシュ。ベッテルにけがはなかったものの、マシンはフロントノーズと左フロントサスペンションにダメージを負ってしまう。これでベッテルは予選前の大事なセッションをわずか3分の1足らずで終えてしまうことになった。
ここでVSC(ヴァーチャル・セーフティカー)が導入される。しかし、この際ルクレールが走行ルールに従わなかった疑いがあるとして、セッション後に審議対象となることが発表されるという一幕もあった。
場合によってはルクレールにグリッド降格などのペナルティーが科されることも考えられ、フェラーリにとっては予選・決勝に向けて不安を残すセッションとなってしまった。
VSCが解除されると、メルセデス勢がいつものように速さを見せ、それにレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続く形となる。セッションが折り返し点を迎えた時点ではそれにルクレール、ピエール・ガスリー(レッドブル)が続いていく。
セッションの残り時間が25分を切るころから各ドライバーが新品ソフトタイヤに履き替え、本格的な予選シミュレーションを開始。ここでもボッタスが速さを示し、自分がマークしていた全体ベストタイムを更新する。
しかし、残り時間が20分ほどになるところでルクレールが1:11.265を刻み、ボッタスに0.053秒差をつけてトップに立った。その後このルクレールのタイムを更新するドライバーは現れず、予選前最後のセッションはルクレールがトップのままでチェッカーフラッグが振られた。
ホンダ勢は、フェルスタッペンが4番手、ガスリーが5番手につけたほか、トロロッソ勢もダニール・クビアトが7番手、アレクサンダー・アルボンも10番手につけ、4台全てがトップ10入りを果たしている。
このあとに行われる予選でホンダ勢が4台そろってQ3進出を果たせるのかどうかに注目が集まることになる。
■フリー走行3回目トップ10ドライバー
トップ/シャルル・ルクレール(フェラーリ) 1:11.265
2番手/バルテリ・ボッタス(メルセデス) 1:11.318
3番手/ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1:11.478
4番手/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:11.539
5番手/ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ) 1:11.738
6番手/アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ・フェラーリ) 1:12.170
7番手/ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ) 1:12.194
8番手/ケビン・マグヌッセン(ハース・フェラーリ) 1:12.270
9番手/キミ・ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ) 1:12.308
10番手/アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ) 1:12.338
F1モナコGP予選は、このあと日本時間22時に始まる。
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