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2020年にF1カレンダーから消えるグランプリは?

2019年05月16日(木)19:31 pm

F1オーナーのリバティ・メディアは、2020年にすでにベトナムGPとオランダGPが新たにF1カレンダーに加えられることを発表している。

だが、F1チームや関係者たちの間では年間レース数が現在の21戦を超えることになれば対応が困難だと主張しており、リバティ・メディアとしても2020年のレース数を21戦で調整する意向のようだとも考えられている。

■消滅候補筆頭はスペインGP

そうであれば、今年で開催契約が切れるグランプリのうち2つが2020年のカレンダーから消えることになりそうだ。

そしてその最有力候補はバルセロナで行われているスペインGPだと考えられている。

最近、F1最高責任者のチェイス・キャリーが、2020年のオランダGPはどの時期に開催されることになるのかと質問されると次のように答えたと報じられている。

「モナコの前だよ」

現在モナコGPの前に開催されているのはもちろんスペインGPだ。

■メキシコGPも存続の危機

そして、現時点で来年のカレンダーから消える確率が非常に高くなっているのがメキシコGPだ。

メキシコGPは地元での人気も高く、2015年に23年ぶりに復活して以来、常に観客席が満杯となってきている。だが、現在の契約は今年で切れることになっており、2020年以降の契約延長に関しては目処が立っていない。

これまではメキシコ政府が首都メキシコシティのエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催されるF1グランプリのために補助金を支出していた。だが、昨年メキシコの新大統領に就任したアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールが、その補助金を2019年でストップし、2020年以降はその予算を「マヤ鉄道プロジェクト」に回す方針を示しているためだ。

メキシコGPが来年度以降の開催に必要な財源確保に成功する見込みは小さいと考えられており、来年のF1カレンダーから抜け落ちる可能性がかなり高いと考えられている。

■ドイツGPの開催も不透明

だが、現在ドイツGPを開催しているホッケンハイムもまだ来年の契約が結ばれていないサーキットのひとつだ。

『Kolner Express(ケルナー・エクスプレス)』から、来年のレース数は増えることになりそうかと質問されたホッケンハイムのスポークスマン、ヨルン・テスケは次のように答えた。

「いや、増えるとは聞いていない。だから21レースのままだ」

「我々以外にも、メキシコシティとバルセロナ(スペイン)も契約はない」

「シルバーストン(イギリス)とモンツァ(イタリア)は新たな契約を結ぶことになりそうだ」

「しかし、我々としてもザントフォールト(オランダ)の人たちが(来年のレースに)間に合うようにサーキットをF1に合うものにできるのかどうか様子を見なくてはならない。かなり壮大な目標だからね」

■どうなるかはリバティ・メディア次第だとホッケンハイム

2009年からニュルブルクリンクとホッケンハイムが隔年で交互にドイツGPを開催してきていたが、ニュルブルクリンクが経営破綻に陥ったことから2015年と2017年にはドイツGPが開催されなかったという経緯がある。

そして、本来、今年のドイツGP開催も危ぶまれていたのだが、メルセデスがスポンサーにつくことで昨年に引き続きホッケンハイムでドイツGPが開催されることが決まったものだ。

2020年も同じようにメルセデスがサポートしてくれればレースが開催できる可能性もあるのではないかと尋ねられたテスケは次のように答えている。

「問題はメルセデスではないんだ。問題はリバティ・メディアだよ」

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