元F1ドライバーのアレキサンダー・ブルツは、今後メルセデスのチームメート同士の戦いが一層過熱していくことになるのは間違いないと考えている。
今季は開幕戦から5戦連続でメルセデスが1-2フィニッシュを飾る活躍を見せており、シーズン開幕前にはタイトル獲得候補ナンバー1にあげられていたフェラーリとのギャップはレースごとにさらに大きく開いてしまっている状態だ。
■フェラーリがこれからやるべきことは?
ドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』から、今後フェラーリはこれにどう対応していくべきだと思うかと質問されたブルツは次のように答えた。
「どんな細かいことにまでよく目を向けることだね」
「クルマに関してあらゆるシミュレーションを行い、全てのことに疑問の目を向け、それに対応しなくてはならないよ」
■今後ハミルトンが一層真剣になるはず
ともあれ、現状では優勝争いがメルセデスのドライバー2人に絞られる状況が続く可能性が高くなっている。
現時点では前戦スペインGPで今季3勝目をあげたルイス・ハミルトンがランキングトップに立っているが、もしモナコでバルテリ・ボッタスが優勝すれば2人が同ポイントで並ぶ可能性もある。
昨年は1勝もできなかったボッタスが今季これほどの活躍を見せると予想していた者はそう多くはないはずだ。
ブルツはそのボッタスについて次のように語った。
「彼はF1タイトルを狙うことができるし、狙うべきだね」
「昨年の彼はいくつか技術的な不運を抱えてしまっていたし、チーム内での立場もうまく確立できていたわけではなかった。だが、冬の間に彼はいい準備をしてきたし、今では自信を持って走っているよ」
ブルツはこれによってハミルトンが今後いよいよ本気モードに入っていくだろうと考えている。
「ボッタスがうまくやればやるほど、ハミルトンはそれに対抗していくことになる」
■フェラーリのチームメートバトルにも要注目
そう語ったブルツだが、チーム内のドライバー対決という意味ではフェラーリのセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールの争いも今後ますますヒートアップしていくだろうと考えている。
「どうなるかがすごく楽しみだね」
オーストリア出身のブルツはそう語ると次のように付け加えた。
「ルクレールはザウバーでの学びの年をすごくうまく利用したし、トップチームに行ってもうまく対応している。だが、彼にはこれから最高の結果が求められていくから、プレッシャーも大きいはずだよ」