F1ブラジルGPが2020年にも現在開催されているサンパウロからリオデジャネイロに移る可能性が高くなってきているようだ。
2週間ほど前、リバティ・メディア(F1オーナー)の一員でありF1コマーシャルオペレーション担当マネジングディレクターを務めるショーン・ブラッチスが、ブラジル大統領のジャイール・ボルソナーロ宛てに書簡を出し、ブラジルGPをリオデジャネイロに移すことを支持すると伝えていたことが報じられた。
伝えられるところによれば、リオデジャネイロ西部に位置するデオドーロという地区に新F1サーキットを建設する計画がスタートしており、すでに近代F1サーキット設計者として知られるヘルマン・ティルケもそれに関与しているという。
そしてこのほど、ボルソナーロ大統領が2020年からリオデジャネイロでF1を開催する予定であることを認め、次のように語った。
「リオデジャネイロのサーキットは建設開始から6か月もしくは7か月で完成する見込みだ」
しかし、現在インテルラゴスで開催されているF1ブラジルGPの主催会社であるインターパブ社は、自分たちには2020年までの開催契約があると主張し、次のような声明を発表した。
「サンパウロで2020年までブラジルGPを開催するという契約が結ばれており、契約当事者はお互いにその約束を守り続ける」
さらに、サンパウロ市も次のように主張している。
「現在の契約を延長するための交渉さえ行われているところだ」
だが、ボルソナーロ大統領は、インテルラゴス・サーキットは「巨額の負債」を抱えており、これ以上F1開催を続けるのは不可能だとの見解を示している。
1973年にインテルラゴスで初開催されたブラジルGPだが、1978年と1981年から1989年まではリオデジャネイロ近郊にあったネルソン・ピケ・サーキットで開催されていたことがある。そして、伝えられるところによれば、ボルソナーロ大統領はリオデジャネイロの新サーキットにアイルトン・セナの名前を付ける計画であることも明らかにしている。