ホンダが今週末にバクー市街地サーキットで開催される今季のF1第4戦アゼルバイジャンGP(28日決勝)にスペック2と呼ばれる新エンジンを投入することが明らかとなった。
ホンダF1プロジェクトのテクニカルディレクターを務める田辺豊治は公式プレビュー(英語版)の中で次のように語っている。
「今週末、我々はスペック2の内燃エンジンを週末のスタート時から4台すべてに導入する予定です」
「スペック2の主な利点は耐久性と寿命が改善されており、信頼性も向上していることです。さらに、わずかながらパフォーマンスも改善されています」
先週、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、アゼルバイジャンで投入されるホンダの新スペックエンジンは、今季ここまでの3レースで使用されていたものと比べると出力が20馬力向上されたものになると語っていた。
田辺TDのコメントによれば、今回投入されるのはPU(パワーユニット)と呼ばれるF1エンジンコンポーネントのうちICEと呼ばれる内燃エンジンだけとなるようだ。
PUにはこのほかターボチャージャー、熱エネルギー回生システムであるMGU-H、運動エネルギー回生システムであるMGU-Kなどの主要コンポーネントがあり、新ICEのみの投入で果たして20馬力も向上できるのかどうかは不明だ。
しかし、最近レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、燃料パートナーであるエクソンモービル社のF1エンジン用燃料がホンダエンジンのパワーアップに寄与していることも示唆している。
バクー市街地サーキットは2km以上に及ぶストレートがありパワーが重要となるコースだけに、ホンダの新スペックエンジンが実際にどれほどのパフォーマンスを見せるのかに注目が集まるのは間違いない。