ルノーF1プロジェクトを率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)が、現在はまだトップ3チームに追い付くために必要な「複数年」の中間地点にいると語った。
今季のF1第2戦バーレーンGPでは2台そろってエンジントラブルによってリタイアとなってしまったルノーだが、先週末に行われた第3戦中国GPでも再びニコ・ヒュルケンベルグのマシンにエンジントラブルが発生してしまった。
これで、ここまでの3レースでルノーが完走できたのは2台だけという厳しい状況に置かれてしまっている。
「ニコはMGU-Kに関連する問題を抱えてしまったんだ」
中国でリタイアしたヒュルケンベルグのトラブルがMGU-K(運動エネルギー回生システム)に起因するものであったことを認めたアビテブールは、母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように続けた。
「困難な状況だよ。我々がまだ信頼性問題を完全に解決していないということだからね」
「シーズン開幕当初の故障に対応して行ったすべての変更に関連するソフトウエアの問題だったんだ」
だが、中国では不幸中の幸いだと考えられることもあった。それはレッドブルから移籍してきたダニエル・リカルドが7位でフィニッシュし、3戦目にしてやっとポイント獲得に成功したことだ。
「それはチームにとってはいいことだが、不満の残るレースだったよ」
「それによって我々はバーレーンのことを忘れて、ニコが7位となったメルボルンのようにスタートすることが許される。だが、すべての面でよりうまくやる必要がある」
そう語った41歳のアビテブールは次のように付け加えた。
「我々は本来の期待より少し遅い。だが、不満を言わずに取り組んでいかなくてはならない。それは(3強チームとの)差を減らし、より近づいていくための複数年にわたる仕事なんだ」