フェラーリがメルセデスをとらえるために2019年型F1マシンSF90の問題解決に動き始めているようだ。
2月中旬から合計8日間にわたって行われたプレシーズンテストではメルセデスに差をつけたと考えられていたフェラーリだが、実際にシーズンが始まってみればここまでの3レースすべてでメルセデスに1-2フィニッシュを許すという展開となっている。
2016年にメルセデスでF1チャンピオンとなった元F1ドライバーのニコ・ロズベルグは、フェラーリは空力に致命的な問題を抱えているようだと次のように語っている。
「フェラーリは空力学的に間違った場所に彼らのクルマを投げてしまったよ」
現F1チャンピオンであり、かつてロズベルグとチームを組んでいたルイス・ハミルトン(メルセデス)も同意見のようだ。
「フェラーリがすべてのラップにおいてストレートでは僕たちよりコンマ4秒以上も速いことは分かっている。だけど、彼らはコーナーでタイムを失っているんだ」
「それに対応するために彼らがいつセットアップを修正するのかすごく知りたいよ」
そして、フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、すでにその作業に入っていると次のように語った。
「メルセデスのものに似たリアウイングを用意しているところだ」
その新しいリアウイングは第5戦スペインGP(5月12日決勝)で実戦投入されることになると考えられている。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、フェラーリではその新リアウイング投入に伴って、現在使用しているユニークなフロントウイングにも再設計が必要となるかもしれないとしている。
今年のフェラーリには第2戦バーレーンGP決勝でトップを快走していたシャルル・ルクレールのマシンにエンジントラブルが発生し、優勝を逃したというシーンも見られた。ほかにもいくつか信頼性の問題を抱えたフェラーリにとっては信頼性向上も課題のひとつとなるのは確かだろう。
だが、ビノットは次のように語っている。
「まずはラップタイムだ。信頼性はその次だよ」