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今の状況を招いた責任は自分にあるとクレア・ウィリアムズ

2019年04月05日(金)10:59 am

ウィリアムズのチーム副代表を務めるクレア・ウィリアムズが、チームがこれほど厳しい状態に陥ってしまったのは自分の責任だと語った。

9回のF1コンストラクターズタイトルを獲得している名門F1チームのウィリアムズだが、2018年はランキング最下位に沈み、今季はそれ以上の不振にあえいでいる状態だ。

■失敗に終わったチーム構造改革

クレアは、ウィリアムズがランキング3位となった2014年と2015年を含む好調期の間にチーム体制を変えていたことが現在の不振の最大の原因だったとフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。

「そうした結果を維持し、さらに前進を図ろうと内部構造変革に取り組んだのです。しかし、それが失敗であったことが分かりました」

「それは私が主導したことでしたし、罪は私にあることを認めます」

そう語ったクレアは、今後改善に取り組んでいくが、それには時間がかかるだろうと次のように続けた。

「現実から目をそむけたりはしていません。本当です。私たちは自分たちが今どういう位置にあり、勝つためには何が必要なのかということも分かっています」

「ですが、それは長期的なプロセスになります」

■チーム文化の継承も課題

だが、現在のウィリアムズが抱えている問題は、単にマシンのパフォーマンス不足ということだけではないようだ。

「私たちは可能な限り多くのパーツを独自製造しようとしています。私たちには620名のスタッフがいますが、それは私たちの体制において大切なものです」

「私たちの文化を維持しながらウィリアムズの未来を創造していくこと、それが今私たちが直面している課題なのです」

■復帰したパトリック・ヘッドに期待

2017年に最強メルセデスで技術トップを務めていたパディ・ロウを引き抜いたウィリアムズだったが、そのロウは今シーズン開幕直前に更迭されている。それも今後に向けたチーム改革のひとつだったのかと尋ねられたクレアは次のように答えた。

「現時点では、その質問には答えたくありません」

「パディのことや彼の役割に関して話すのは私には非常に難しいことなんです」

現時点ではロウの後任として誰がウィリアムズの技術部門を統括することになるのかはまだ明らかになっていない。

だが、クレアはほかのエンジニアたちがうまく補ってくれるはずだと次のように続けた。

「私は完全に彼らを信頼していますし、私たちが正しい方向へ向かっていると信じています」

「パトリック・ヘッド(チーム共同設立者にして元技術トップ)がコンサルタントとして戻ってきて、非常に困難な時期を迎えているエンジニアたちをサポートしてくれます」

「彼は多くの経験を有していますし、みんなが彼の言うことに耳を傾ける、そんな性格を有しているんです。彼の助言が大きな価値を持つことになるでしょう」

■子会社の業績不振も痛手に

ウィリアムズの近年の成績低迷は予算不足によるものも大きいと考えられているが、それは子会社であるウィリアムズ・アドバンスト・テクノロジー社が不振に陥っているのがその原因となっている。

「それが設立されたのは2010年で、レーシングチームをサポートするとともにスポンサーの興味が低下したことへ対応するためでした。しかし、今では財政面でのチームへの貢献度は低くなっています」

「私たちの資金は、ほぼ完全にスポンサーとF1からの収入に依存しています」

そんなウィリアムズにとって、現在のF1オーナーであるリバティ・メディアが導入を提唱しているコスト低減策や、より公平にF1収益を分配するという案が歓迎すべきものであるのは確かだろう。

クレアは、特にバジェットキャップと呼ばれるF1チーム予算に上限値を設定するという案には賛成だと語り、次のように付け加えた。

「現在話し合われていることすべてが、私たちが必要としている方向へと向かっています」

■ウィリアムズが強さを取り戻すのは時間の問題

クレアはさらに、父フランク・ウィリアムズが設立し、かつては常勝チームとして活躍していたウィリアムズF1チームをあきらめるつもりはないと次のように主張した。

「私たちは42年にわたってレースをしてきました。それが私たちの情熱だからです」

「確かに、今の私たちはグリッド最後尾に沈んでいます。しかし、私たちにふさわしい位置に戻るのは時間の問題に過ぎないということも分かっています」

そう語ったクレアは次のように付け加えた。

「もし私にその確信がなければ、今こういう話はしなかったでしょう」

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