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【決勝レポート】ホンダ3台、波乱のレースでポイント獲得/F1バーレーンGP

2019年04月01日(月)2:46 am

2019年F1第2戦バーレーンGPが3月31日(日)、バーレーン・インターナショナル・サーキット(1周/5.412km)で3日目を迎え、現地時間18時10分(日本時間24時10分)から行われた決勝でメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。今季初、通算74勝目。

●【決勝レース結果】2019年F1第2戦バーレーンGP決勝レースのタイム差、周回数

■スタートで出遅れるも強さを示したルクレール

レッドシグナルが消え、各ドライバーが一斉にスタートすると2番グリッドからスタートしたセバスチャン・ベッテルがポールポジションからスタートしたチームメートのシャルル・ルクレールをとらえてトップに上がる。4番グリッドからスタートしたボッタスもハミルトンとルクレールを一気にかわして2番手に浮上する。5番手スタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)はその位置をキープした。

しかし2周目に入るとルクレールが息を吹き返したようにペースを上げ、ボッタスをオーバーテイクして2番手に浮上。ハミルトンもボッタスを抜き返して3番手に順位を戻した。

4周目にはルノーのカルロス・サインツがフェルスタッペンに襲いかかるが、ここで両者が接触。サインツはこれでマシンにダメージを負ったか、ずるずると順位を下げていく。

スタートで出遅れたルクレールだったが、6周目にベッテルを抜き返してトップに立つと、そのままベッテルとのギャップを開き始めた。

■クビアトはクラッシュで後退

57周のレースが10周目を迎えるあたりからタイヤ交換のためにピットに入るドライバーが現れ始める。レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーとトロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンもここでピットに向かい、ソフトタイヤからソフトタイヤに履き替えた。12周目に入るところではフェルスタッペンもピットに入り、こちらはソフトタイヤからミディアムタイヤに交換する。

13周目にはトロロッソ・ホンダのダニール・クビアトとアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが接触し、クビアトがコース上でスピンするといった光景も展開された。これでクビアトは大きく順位を落としてしまう。

その周にボッタスがピットに入りソフトタイヤからミディアムタイヤに交換。その次の周にトップのルクレールと3番手のハミルトンもピットに入り、ルクレールはソフトからミディアムへ、ハミルトンはソフトからソフトへ交換を行った。

14周目には暫定トップに立っていたベッテルもピットイン。ミディアムに交換したベッテルだが、ここでハミルトンの後ろでのコース復帰となってしまう。しかし、23周目にベッテルがハミルトンをとらえて再びフェラーリが1-2体制を築く。

■ベッテルとハミルトンが激しいバトルを展開

34周目にはフェルスタッペンが2度目のタイヤ交換を行い、今度もミディアムタイヤでつないで7番手でコース復帰する。35周目にはハミルトン、36周目にはベッテルも2度目のタイヤ交換を行い、ここでボッタスが暫定2番手に浮上。37周目にはトップを走るルクレールもピットインし、トップの座をキープしたままボッタスの前でコースに戻った。

38周目にはベッテルがペースの上がらないボッタスをとらえて再び2番手に浮上。ハミルトンもボッタスをかわすと、ベッテルにも襲いかかりこれをパス。一気に2番手に順位を上げた。

そのハミルトンに食らいつこうとしたベッテルだが、ここで痛恨のスピンを喫してしまう。ベッテルはそこでフロントウイングにダメージを負っていたようで、その後ストレートでフロントウイングが脱落。ベッテルはピットに戻ってフロントノーズを交換するが、これで9番手にまで順位を落としてしまった。

■ルクレールにまさかのエンジントラブル

2番手ハミルトンとのギャップを開きながら順調に走行を重ね、初優勝をほぼ手中に収めたかに思われたルクレールだが、45周を迎えたあたりでチームに無線で「エンジン音がおかしい」と連絡。どうやら熱エネルギー回生システムであるMGU-Hにトラブルが発生してしまったようだ。

ルクレールのペースが一気に落ちてしまい、ライバルドライバーたちよりも1周あたり5秒も遅いタイムで必死に周回を続ける。しかし、そのペース差はいかんともしがたく、49周目にはハミルトンに首位の座を明け渡してしまう。そしてレースが残り4周となった54周目にはついにボッタスにもかわされ、ここでメルセデス勢が1-2体制を築いた。

■最後にルノー2台が同時ストップの大波乱

そのフェルスタッペンの背後にはフェルスタッペンの姿も見え始め、ルクレールが表彰台すら失うのは確実かと思われた。ところがここでルノーの2台に同時にトラブルが発生。2台ともにストップしてしまうという信じられない光景が展開される。

そして、レースが残り3周となるところでセーフティカーが導入された。セーフティカー先導中は追い抜きが禁止されるため、ルクレールの背後に追い付いたフェルスタッペンだが、前に出ることはできない。ルノー2台の撤去には時間がかかり、結局セーフティカー先導のままレースはファイナルラップを迎えた。

■ハミルトンが今季初勝利 ルクレールも初表彰台を確保

ハミルトンがトップでチェッカーを受け、今季初優勝を達成。ボッタスが2位で続き、ルクレールがなんとか表彰台の一角は確保することができた。

5度F1王者となったハミルトンや4度王者となったベッテルに大きな差をつける快走を見せていたルクレールだが、終盤のマシントラブルにより優勝こそ逃したものの、F1で初めての表彰台に上っている。

フェルスタッペンは表彰台こそ逃したものの4位でフィニッシュ。ドライバーズランキングはメルセデス勢に次ぐ3番手をキープしている。

フェルスタッペン以外のホンダエンジン勢は終盤にトップ10圏内を走行していたルノー2台が消えたこともあり、ガスリーが8位、アルボンが9位に順位を上げ、今季初ポイントを獲得している。もう1台のクビアトはジョビナッツィとのクラッシュが響いて12位でレースを終えている。

■決勝トップ10ドライバー(暫定)

優勝/ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2位/バルテリ・ボッタス(メルセデス)
3位/シャルル・ルクレール(フェラーリ)
4位/マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
5位/セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
6位/ランド・ノリス(マクラーレン・ルノー)
7位/キミ・ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)
8位/ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
9位/アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
10位/セルジオ・ペレス(レーシングポイント・BWTメルセデス)

次戦2019年F1第3戦中国GPは4月12日(金)の現地時間10時(日本時間11時)に開幕。決勝は4月14日(日)の現地時間14時10分(日本時間15時10分)にスタートする。

●【決勝ハイライト動画】ルクレール“不運と幸運”、ホンダは3台ポイント獲得、見どころ満載のF1バーレーンGP

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