レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、レッドブル昇格後初のレースで厳しい戦いを強いられたピエール・ガスリーを擁護した。
●【決勝タイム結果】2019年F1第1戦オーストラリアGP決勝のタイム差、周回数
昨シーズン限りで離脱したダニエル・リカルド(現ルノー)の後任としてジュニアチームのトロロッソからトップ3チームのひとつであるレッドブルに昇格したガスリーだが、先週末にメルボルン行われた開幕戦オーストラリアGPではチームの状況判断ミスもあり予選ではQ1敗退を喫し、決勝は17番グリッドという後方からのスタートとなってしまっていた。
■メルボルンでクビアトを抜きあぐねたガスリー
そのガスリーは決勝では徐々に順位を上げていったものの、同じホンダエンジンを搭載するトロロッソのダニール・クビアトをオーバーテイクすることができず11位でフィニッシュ。レッドブルでの初レースでポイント獲得を逃している。
そのガスリーに関し、レッドブルで走ることにかなりのプレッシャーを感じているのではないかとの見方をしている者も少なくないようだ。
■ガスリーにもそのうち結果がついてくるとボス
だが、ホーナーはそうした声に対して次のように語った。
「F1にはプレッシャーはつきものだ。だが、まだ結論を導き出すには早すぎるよ」
「土曜日(予選)は厳しい結果になったが、ピエールはレースではハードに戦っていた。だが、彼に必要なのは何も問題が発生しない週末だよ。彼は金曜日から段階的に進歩を見せ、エンジニアにいいフィードバックを提供していた」
「実際、彼はオーバーテイクが難しいこのサーキットでかなりの競争力を見せていた。彼にスピードがあることは分かっているし、時間とともに結果もついてくるだろう」
■ガスリーとクビアトの入れ替えもありえる?
しかし、F1関係者の間では、そのうちガスリーがかつてレッドブルで走っていたクビアトにシートを奪われるのではないかとのうわさもささやかれ始めている。今年2年ぶりにトロロッソに復帰したクビアトはレースで終始ガスリーを押さえ込み、10位入賞を果たして1ポイントをチームに持ち帰っている。
今後の結果次第ではガスリーよりも経験のあるクビアトがまたレッドブルに復帰する可能性も小さくはないだろうというわけだ。
だが、ロシアのモーターレーシング連盟会長を務めるイゴール・イェルミリンは、ロシア出身のクビアトがすぐにガスリーと交代でレッドブルに昇格することはないだろうと考えているようだ。
「まだそういう話ができるとは思わないよ」
「このレースでのピエールの状況は予選でのチームのミスに関連するものだ。そして、メルボルンではオーバーテイクのチャンスが少ないことも分かっている」
『Sportbox(スポルトボックス)』にそう語ったイェルミリンは次のように付け加えている。
「だが、彼(ガスリー)は速いよ」