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ウィリアムズ、2019年シーズンも苦難の船出に

2019年03月07日(木)18:02 pm

名門F1チームのひとつに数えられるウィリアムズだが、2019年も非常に厳しい状況のもとでシーズン開幕を迎えることになってしまった。

ウィリアムズはこのほどチーフテクニカルオフィサーを務めるパディ・ロウが「一身上の理由による休暇」に入ったと発表した。だが、ロウがこのままウィリアムズの技術最高責任者のポジションから降りることになるのは間違いないものと考えられている。

■新車完成が大幅に遅れたウィリアムズ

1987年にウィリアムズの技術開発メンバーとしてF1の世界に足を踏み入れたロウは、1993年にはマクラーレンに移籍し2011年にはテクニカルディレクターに就任。2013年6月にメルセデスに移籍しその技術トップの座につくと、同チームの2014年以降のタイトル連覇に大きく貢献した。

ロウはメルセデスでの実績をひっさげて2017年シーズン開幕前にウィリアムズに移籍。最高技術責任者のポジションに就くとともに、同チームの株式を取得したことも明らかとなっていた。

しかし、ロウ率いるウィリアムズ技術チームの最初の作品ともなった2018年型ウィリアムズFW41は大きな失敗作となってしまい、ウィリアムズは2017年のコンストラクターズランキング5位から2018年には一気に最下位にまで転落してしまった。

そして迎えた2019年シーズンだが、ウィリアムズは2月18日(月)からバルセロナで始まったF1公式プレシーズンテスト初日までに新車を間に合わせることができないという失態を演じてしまい、シーズン開幕前に合計8日しかない貴重なテストのうち2日を失ってしまっていた。

■ウィリアムズFW42にはレギュレーション違反も

さらに、伝えられるところによれば、ウィリアムズの2019年型車FW42には技術レギュレーションから逸脱する違法な手法がとられていたことが明らかとなり、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)から今季の開幕戦オーストラリアGP(15日開幕/17日決勝)までに、ミラーとフロントサスペンションをレギュレーションに沿うものに修正するよう求められているという。

こうしたことが、今回のロウの“事実上の更迭”につながったものと考えられているが、シーズン開幕直前に技術トップ不在という状況を迎えたウィリアムズがこの出遅れを挽回するにはかなりの時間を要することになりそうだ。

■ウィリアムズに挽回は可能?

今季9年ぶりにウィリアムズのフルタイムドライバーとしてF1復帰を果たすことになっているロバート・クビサは、開幕戦に向けた準備はまだ20%ほどしかできていない状況だと語ったとも報じられている。

かつてマクラーレンやザウバーで活躍した元F1ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサも、バルセロナで行われたプレシーズンテストを振り返りながら、母国スペインの『El Confidencial(コンフィデンシアル)』に次のように語っている。

「今年はものすごく力が拮抗しているよ」

「唯一、少しばかりペースがつかめていないのがウィリアムズだ」

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