スペインのバルセロナ・カタルーニャ・サーキットでプレシーズンテスト2回目の4日目(テスト8日目)、テスト最終日が終了した。
ピレリによると、涼しい気温によりタイヤにグレイニング(ささくれ)が見られたというが、F1GPが開催される温かい気温の中では出ることはないとし、さらにブリスター(水疱)もないという。
このテスト2回目の4日間で全ドライバーが出したタイムを見てみると、1秒以内に12台が入っており、今年も激戦が予想される。
トップのベッテルのタイムはすでに昨年のテスト時のタイムを上回っており、もっと気温が高くい昨年のF1スペインGPでのポールポジションタイムに匹敵するタイムだった。路面温度が低く、レギュレーションにより車重が10kgも増えたにも関わらずだ。
その中でも注目したいのはレッドブル・ホンダだ。ピエール・ガスリーは11番手につけているが、クラッシュしたため十分なタイムを出せていないと考える。
そしてチームメートのマックス・フェルスタッペンも最終日はギアボックストラブルによりガレージでの作業が長引いたため、最も柔らかいC5のソフトタイヤ(赤)で予選シミュレーションをしていない。フェルスタッペンのベストタイムはC3のミディアムタイヤ(黄)で出した17番手のタイムだ。一見するとレッドブル・ホンダは非常に厳しい状況にも見える。
しかし、ピレリ発表によると、各コンパウンド間のタイム差は0.6〜0.7秒。もちろんこれは現在の気温、そしてバルセロナ・カタロニア・サーキットでのタイム差だ。これで計算すると、フェルスタッペンは1.2〜1.4秒タイムアップすることになるので、実質はトップから0.088秒〜0.288秒差の実力があることになり、シャルル・ルクレール(フェラーリ)に次ぐ4番手に位置する。
F1開幕戦オーストラリアGPまであと2週間。各チームはこのテストでのデータを基にどんなアップデートをしてくるのだろうか。
■【F1テスト2】4日間のベストラップ一覧
P | ドライバー | チーム | PU | タイム | 差 | TY |
---|---|---|---|---|---|---|
PP | *ハミルトン(2018) | メルセデス | M | 1:16.173 | -0.058 | - |
1 | ベッテル | フェラーリ | F | 1:16.221 | 0.000 | C5 |
2 | ハミルトン | メルセデス | M | 1:16.224 | +0.003 | C5 |
3 | ルクレール | フェラーリ | F | 1:16.231 | +0.010 | C5 |
4 | ボッタス | メルセデス | M | 1:16.561 | +0.340 | C5 |
5 | ヒュルケンベルグ | ルノー | R | 1:16.843 | +0.622 | C5 |
6 | アルボン | トロロッソ | H | 1:16.882 | +0.661 | C5 |
7 | クビアト | トロロッソ | H | 1:16.898 | +0.677 | C5 |
8 | サインツ | マクラーレン | R | 1:16.913 | +0.692 | C5 |
9 | グロージャン | ハース | F | 1:17.076 | +0.855 | C5 |
10 | ノリス | マクラーレン | R | 1:17.084 | +0.863 | C5 |
11 | ガスリー | レッドブル | H | 1:17.091 | +0.870 | C5 |
12 | リカルド | ルノー | R | 1:17.114 | +0.893 | C5 |
13 | ライコネン | アルファロメオ | F | 1:17.239 | +1.018 | C5 |
14 | ストロール | レーシング● | M | 1:17.556 | +1.335 | C5 |
15 | マグヌッセン | ハース | F | 1:17.565 | +1.344 | C5 |
16 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | F | 1:17.639 | +1.418 | C5 |
17 | フェルスタッペン | レッドブル | H | 1:17.709 | +1.488 | C3 |
18 | ペレス | レーシング● | M | 1:17.791 | +1.570 | C5 |
19 | ラッセル | ウィリアムズ | M | 1:18.130 | +1.909 | C5 |
20 | クビサ | ウィリアムズ | M | 1:18.993 | +2.772 | C5 |
※PU=パワーユニット:M=メルセデス、F=フェラーリ、R=ルノー、H=ホンダ
※TY=タイヤ:C1は最もハード(白)、C3はミディアム(黄)、C5が最もソフト(赤)、PRはプロトタイプ