プレシーズンテスト2回目の3日目(テスト7日目)が終了した。
午前中は複数のチームが最も柔らかいC5タイヤを装着して予選シミュレーションを実施し、フェラーリとトロロッソ・ホンダが1分16秒台へ突入した。
フェラーリそしてシャルル・ルクレールは昨年のF1スペインGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)が出したポールポジションタイムに0.058秒まで迫る1分16.231秒という十分なタイムを出したが、この日は残り30分を切ったところでリアからスモークを上げてターン8でクルマを止めてしまいセッションを終えている。
■レッドブル・ホンダ&ピエール・ガスリーには厳しい日
ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)にとっては厳しい日となった。ターン9でバランスを崩し、勢いのついたままリアからバリアに激突。フロントとリアウイングは激しく損傷し、この日の走行を終えている。
ルクレールとガスリーがストップしたことで赤旗が出されたが、3つ目の赤旗はやはりコース上で止まったランス・ストロール(レーシングポイント)が原因となった。
ロマン・グロージャン(ハース)はVF-19の排気のトラブルで16周しかできなかった。
■メルセデス、まだアタックせず
メルセデスはこの日もパフォーマンスは見せることなく、ルイス・ハミルトンは午前中にチームの最速タイムを記録し、2番目に硬いC2タイヤで1分18.097秒を記録した。もし、最も柔らかいC5タイヤなら、シャルル・ルクレール(フェラーリ)のベストラップとほぼ同じタイムを記録していた計算になる。
午後は多くのチームがロングランのペースに集中していたこともあり、1日のトップ3は、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)、ランド・ノリス(マクラーレン)で変わりなかった。
4番手はクラッシュしてしまったピエール・ガスリー(レッドブル)だ。それにルノーの2台が続いた。
オーストラリアGP前のテストも残り一日となった。フェラーリはトップ争いをするのに十分なポテンシャルがあることは間違いないだろう。最後の一日、フェラーリを脅かすライバルは本当の実力を見せてくるのだろうか?
■【F1テスト2・3日目タイム&使用タイヤ】
P | ドライバー | チーム | PU | タイム | 差 | 周 | TY |
---|---|---|---|---|---|---|---|
PP | ハミルトン(2018) | メルセデス | M | 1:16.173 | -0.058 | - | - |
1 | ルクレール | フェラーリ | F | 1:16.231 | 0.000 | 138 | C5 |
2 | アルボン | トロロッソ | H | 1:16.882 | +0.651 | 118 | C5 |
3 | ノリス | マクラーレン | R | 1:17.084 | +0.853 | 84 | C5 |
4 | ガスリー | レッドブル | H | 1:17.091 | +0.860 | 65 | C5 |
5 | リカルド | ルノー | R | 1:17.204 | +0.973 | 65 | C5 |
6 | ヒュルケンベルグ | ルノー | R | 1:17.496 | +1.265 | 73 | C5 |
7 | ストロール | レーシング● | M | 1:17.556 | +1.325 | 103 | C5 |
8 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | F | 1:17.639 | +1.408 | 71 | C5 |
9 | グロージャン | ハース | F | 1:17.854 | +1.623 | 16 | C4 |
10 | ハミルトン | メルセデス | M | 1:18.097 | +1.866 | 85 | C2 |
11 | ラッセル | ウィリアムズ | M | 1:18.130 | +1.899 | 140 | C5 |
12 | マグヌッセン | ハース | F | 1:18.199 | +1.968 | 53 | C3 |
13 | ボッタス | メルセデス | M | 1:18.862 | +2.631 | 96 | C3 |
※PU=パワーユニット:M=メルセデス、F=フェラーリ、R=ルノー、H=ホンダ
※TY=タイヤ:C1は最もハード(白)、C3はミディアム(黄)、C5が最もソフト(赤)、PRはプロトタイプ