プレシーズンテスト2回目の3日目(テスト7日目)午前、複数のチームが最も柔らかいC5タイヤを装着して予選シミュレーションを実施し、フェラーリとトロロッソ・ホンダが1分16秒台へ突入した。
これまで6日間のベストタイムは、昨日カルロス・サインツ(ルノー)が出した1分17.144秒だったが、シャルル・ルクレール(フェラーリ)は一気に0.913秒もタイムを縮めてきた。
2018年のポールポジションタイムはルイス・ハミルトン(メルセデス)の1分16.173秒であることを考えても、このタイムがいかに驚異的かがわかるだろう。フェラーリはプレシーズンテストの段階で、すでに昨年のポールポジションタイムまで0.058秒差に迫ったのだ。
2番手にはレッドブル、ではなくトロロッソ・ホンダの新人アレクサンダー・アルボンが入ってきた。タイムはルクレールから0.651秒差だが堂々の16秒台だ。
3番手はやはり新人のランド・ノリス(マクラーレン)だ。ノリスは昨日のサインツのタイムを上回っている。
レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーは4番手に入っており、ここまでがトップから1秒以内となる。
■メルセデスだけハードタイヤ。しかしフェラーリと同等・・・
多くのチームがC5またはC4のソフトタイヤ(赤)を装着する中、メルセデスは2番目に硬いC2のハードタイヤを装着して1分18.097秒を記録した。
タイヤ性能差では、C2は3段階も柔らかいC5と比べて1.8秒差の計算になるため、実質メルセデスはフェラーリとほぼ同タイムを出せる力があることがわかった。
心配なのはやはりウィリアムズ。ウィリアムズはC5タイヤを装着したが、トップから約1.9秒遅いタイムだった。
もちろん、このタイムを出した時の燃料搭載量は各チーム隠しているため、この結果が本当の実力ではないだろうことも注意しておきたい。
■【F1テスト2・3日目午前タイム&使用タイヤ】
P | ドライバー | チーム | PU | タイム | 差 | 周 | TY |
---|---|---|---|---|---|---|---|
PP | ハミルトン(2018) | メルセデス | M | 1:16.173 | -0.058 | - | - |
1 | ルクレール | フェラーリ | F | 1:16.231 | 0.000 | 56 | C5 |
2 | アルボン | トロロッソ | H | 1:16.882 | +0.651 | 75 | C5 |
3 | ノリス | マクラーレン | R | 1:17.084 | +0.853 | 66 | C5 |
4 | ガスリー | レッドブル | H | 1:17.091 | +0.860 | 44 | C5 |
5 | ヒュルケンベルグ | ルノー | R | 1:17.496 | +1.265 | 73 | C5 |
6 | ストロール | レーシング● | M | 1:17.556 | +1.325 | 37 | C5 |
7 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | F | 1:17.639 | +1.408 | 49 | C5 |
8 | ハミルトン | メルセデス | M | 1:18.097 | +1.866 | 85 | C2 |
9 | ラッセル | ウィリアムズ | M | 1:18.130 | +1.899 | 45 | C5 |
10 | マグヌッセン | ハース | F | 1:18.199 | +1.968 | 53 | C3 |
※PU=パワーユニット:M=メルセデス、F=フェラーリ、R=ルノー、H=ホンダ
※TY=タイヤ:C1は最もハード(白)、C3はミディアム(黄)、C5が最もソフト(赤)、PRはプロトタイプ