昨年までマクラーレンのドライバーを務めていたストフェル・バンドーンは、レッドブル・ホンダが今季優勝争いにからんでくるのは間違いないと考えているようだ。
26日(火)からバルセロナで今年2回目のF1公式プレシーズンテストが始まったが、そこには昨年マクラーレンで走っていたフェルナンド・アロンソ、そしてバンドーンの姿も見られた。
■シミュレーター作業でメルセデスをサポートするバンドーン
今年はフォーミュラEに参戦するかたわら、メルセデスのシミュレータードライバーも務めているベルギー出身ドライバーであるバンドーンは、オランダの『Ziggo Sport(ジッホ・スポルト)』に対し、本当は自分もこのテストに参加したかったとほのめかしながら次のように語った。
「最高に楽しいわけではないけれど、僕にとってもメルセデスとの関係のためにも、すごく重要なんだ」
そのバンドーンにとって先週はかなり忙しかったようだ。もちろん、現F1チャンピオンチームであるメルセデスのテストサポート業務のためだ。
「僕はチームに情報を与え、彼らもクルマを改善するには何が必要なのかということを僕にフィードバックしてくる。そしてそのためにいくつかのことをシミュレーターで試すんだ」
そう語った26歳のバンドーンは、母国ベルギーのテレビ局『RTBF』に対しても、「何回か会議に出る」ためにバルセロナに来ているのだと語り、次のように続けた。
「これまでとは違う役割だけど、クルマに影響を与えることができるのはうれしいよ」
「彼ら(メルセデス)の仕事の進め方はマクラーレンで僕が経験したこととはかなり違っているよ。クルマの準備の仕方、シーズンに向けての準備の仕方、そして成功するために注ぎ込む彼らの努力などがね」
■ホンダエンジンは大きく改善している
大方のF1関係者は、現時点ではフェラーリが最強のマシンを手にしていると考えている。そしてバンドーンも同じような印象を受けているようだ。
「フェラーリが本当にうまくやっているのは事実だよ。だけど、これまでの数年も同じことが言えたと思う。彼らはすごくハードにスタートするみたいだね」
微笑みを浮かべながらそう語ったバンドーンは次のように続けた。
「ほかのチームが手の内を隠していることも分かっているし、はっきりしたことは分からないよ」
「僕は、ホンダエンジンを搭載したレッドブルには優勝争いにからむチャンスがあるだろうと思っている。間違いなく、僕がマクラーレンにいたころのホンダエンジンとは別物になっているよ」
「彼らがタイトル争いにまで加わることができるかどうかは、まだこの時点では分からないけれどね」
バンドーンは、昨年まで所属していたマクラーレンについて質問を受けると次のように答えている。
「彼らは過去3年間のプレシーズンテストで行った以上の周回数を1週間でこなすことができた。だけど、パフォーマンスという観点からは、彼らがどういう位置にいるのかは分からないな」