ハースの小松礼雄(こまつあやお)チーフエンジニアが、2016年にF1参戦を開始したアメリカンチームのハースは着実に成長を続けていると語った。
■2018年に大きく前進したハース
ハースは参戦初年度の2016年と2年目の2017年はコンストラクターズランキング8位で終えている。新参チームとしてはそれでも十分に立派な成績だと言えるが、3年目の2018年にはランキング5位にまで浮上してみせ、F1関係者やファンを驚かせた。
小松は、2018年に大きく躍進を遂げることに成功したのは、F1マシンの開発方法が変化したことによるものだったと、参戦初年度の2016年を振り返りながら次のように語った。
「それは、シーズンを通じて実際にクルマの開発をすることになった最初の年でした」
実際のところ、F1参入に向けてフェラーリと技術提携契約を結んで準備を行ってきたハースのF1マシンに関して、フェラーリのものによく似ているという批判があったのは確かだ。
ハースが技術パートナーであるフェラーリから多くの恩恵を受けていることは間違いないだろうが、小松は2018年にはシーズン中のマシン改善にもかなり力を注いでいたのだと語り、次のように付け加えている。
「我々の基準値と、チームの運営手法には非常に満足できています。2018年が我々にとってまだ3年目であったことを考えればなおのことです」
■ハースは毎年進歩しているとグロージャン
小松とロータス時代からコンビを組み、2016年に一緒にハースへと移籍してきたロマン・グロージャンも、2019年にはハースがさらなる前進を果たすだろうという期待を抱いている。
「ああ、僕たちはそのために懸命に取り組んでいるよ」
『f1only.fr』にそう語ったグロージャンは次のように続けた。
「もちろん、僕たちは自分たちでパーツを製造していないから、ほかのチームに比べるといくつかのパーツを手にするのに少し時間がかかってしまう。だけど、僕たちはパートナーたちと本当に密接にやっているよ」
「本当に、1年ごとにどんどんよくなっているんだ。これまでの3年間の間にいろんなことが確実に変化してきたのが分かるのはすごくうれしいよ」
■ハースは毎年進歩しているとグロージャン
とはいえ、今年は空力レギュレーションが大きく変わることもあり、ハースが苦戦を強いられることになるのではないかとの見方もある。
これに関して、小松は次のように語っている。
「それに関してはできる限りの対応をしていると思っています」
「簡単なことではありませんし、幻想は抱いていません。4シーズン目を迎えるにあたり、我々は5位の座を守るためにすべての部署が改善していけるよう、自分たちに目を向ける必要があります」
「非常に大きな挑戦です。しかし、我々は最大限の力を尽くして攻めていきたいと思っています」