イタリア自動車クラブ(Aci)会長のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニがマウリツィオ・アリバベーネを更迭したフェラーリの判断を支持した。
スティッキ・ダミアーニはモンツァ・サーキットで開催されるF1イタリアGPの主催責任者でもある。
2018年にF1タイトル奪取に失敗したことにより、2014年11月からフェラーリのチーム代表を務めていたアリバベーネが更迭され、技術トップの座にあったマッティア・ビノットがその後任として新たにフェラーリF1チームを率いていくことになった。
これまでフェラーリ内部ではアリバベーネとビノットとの間に確執が芽生えているとうわさされていたが、今回のトップ交代人事により、その問題に終止符が打たれた形だ。
今回のフェラーリのトップ交代を受け、スティッキ・ダミアーニはイタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「メッセージは明確だよ。もはや誤解が生じることはなくなる」
「これで、責任者たちのコミュニケーションに問題があったからこういう結果になったのではないかと疑うようなことはなくなるわけだからね」
フェラーリは現時点ではチーム代表に昇格するビノットの後任として技術部門をまとめる人物については明らかにしていない。だが、F1関係者の中にはいずれビノットに代わって技術部門を司る人物が指名されることになるだろうと考えている者もいる。
だが、スティッキ・ダミアーニは、ビノットがチーム代表と技術トップを兼務することは可能だと考えているようだ。
「ビノットを(チーム代表に)指名したこと、そして何よりもチーム内における最も重要な2つの役割を融合したのは劇的な展開だ。それが意味するものはただひとつしかない。すぐに2つのF1タイトル(ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトル)を勝ち取らなくてはならないということだ」
「2019年に向けた期待は非常に大きいし、平衡点が見いだされたのは重要なことだ。(フェラーリの)株主たちが第3シーズンもつまずいてしまいチャンスを逃すリスクを負ったことは受け入れがたいと考えたのは明らかだよ」
そう語ったスティッキ・ダミアーニは次のように付け加えた。
「そして、これはファンのためでもあった。彼らは、敗れても、長く待たされても、決してフェラーリを見捨てなかったんだ」