Toyota research Institute, Inc.(以下TRI)は1月7日午後1時(米国太平洋時間)に、ラスベガスで開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)において、新型の自動運転実験車「TRI-P4」を披露すると発表した。
この春から製作が開始される予定のP4は新型(第5世代)のLexus LSをベースとした車両で、TRIの2つの自動運転システムである『ガーディアン(高度安全運転支援システム)』と『ショーファー(自動運転システム)』、双方の開発をこの車両で推進していく。
TRIで自動運転技術を担当するシニアバイスプレジデントのライアン・ユースティスはショーファーとガーディアンについて次のように語った。
「私たちのショーファーの開発は完全な自動化、すなわち全ての、もしくは限られた運転環境においてドライバー不在での自動運転に重点を置いています。一方でガーディアンは人間の能力を置き換えるのではなく、増大させるものです。」
後方カメラ。
フロントフェンダーにも設置。
P4実験車には二つのカメラを追加し、両サイドの認識性能を高めているほか、自動運転車用に設計された二つの画像センサーを前方と後方に追加した。
レーダーシステムは車両周辺の近距離の視野を向上させるべく最適化。また、8つのスキャニングヘッドを持つLIDARシステムは前モデルである「Platform 3.0」で使用しているものを踏襲しているが、新型LSのデザインに合わせた形状とした。
P4実験車は、前世代のPlatform 3.0と比べてより高い計算能力をもち、より高い機械学習能力と、早い学習能力を兼ね備えている。全てのコンピューターはハイブリッド車の二次電池を使用し、12Vのバッテリーはバックアップとしてのみ機能する。
トランク内にあるコンピューターボックスは、自動運転システムの頭脳として機能するもので、リアシート背後の枠に平行に取り付けられており、中身にアクセスする場合には開くようになっている。これにより、トランクスペースを全て本来の荷物用に使うことができる。
新型の自動運転実験車「TRI-P4」のインテリア。