1997年のF1チャンピオンであるカナダ出身元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブは、フォーミュラEにそれほどの期待はしていないようだ。
2006年シーズンを最後にF1キャリアに終止符を打ったビルヌーブだが、2015年にはヴェンチュリー・グランプリからわずか2レースではあったがフォーミュラEで戦った経験を持っている。
現在はイタリアのテレビ局でF1解説者を務めるビルヌーブは、フォーミュラEについて『Automobile Magazine(オートモービル・マガジン)』に次のように語った。
「誰も電気自動車でのレースを見たいとは思わないよ」
「実際のところ、F1パドックではいつフォーミュラEのレースがあるかなんて誰も知りさえしないんだ」
とは言え、世界的な自動車の電化トレンドのからみもあり、現在フォーミュラEには世界の名だたる自動車メーカーが参戦しており、ドライバーにも元F1ドライバーが増えている。
こうしたことから、そのうちフォーミュラEがF1をおびやかすレースシリーズとして成長するのではないかと考えている者もいる。
しかし、ビルヌーブは次のように続けた。
「なぜみんながそれほどあれに力を入れようとしているのか僕には分からないよ。あれはニッチな分野だと思うからね。あれに本当についていけるのは頑固なファンだけだよ」
「僕はフォーミュラEで2レースを戦ったことがある。僕はそうすることができて満足だったよ。あのテクノロジーは興味深かったからね。パワーはあるし、ガス(アクセル)を踏めば・・・、ああ、ガスって言葉は使うべきじゃないね。ペダルを踏めば、力強く走り出すんだ」
そう語った47歳のビルヌーブは次のように付け加えた。
「だけど、結局のところどうなのか、僕には分からないよ」