伝統あるF1イギリスGPの開催サーキットであるシルバーストンが、2020年以降のF1開催継続に向けて新たな一歩を踏み出したようだ。
F1との間で2026年までの開催契約を結んでいたシルバーストン・サーキットだが、F1を開催すればするほど赤字が増えていくという状況に陥ったことから、昨年契約解除条項を行使し、2019年の開催を最後に契約を打ち切ると宣言した。
シルバーストン・サーキットのオーナーであるBRDC(ブリティッシュ・レーシングドライバーズ・クラブ)によれば、現契約では年々開催権料が水増しされていくことになっており、このままでは負債がどんどん膨らむばかりだというのがその理由だ。
だが、BRDCでは新F1オーナーのリバティ・メディアとの間で、これまでの条件を見直した新契約が結ばれることを期待しているとし、イギリスGP開催継続には意欲を示していた。
そして、このほど『The Mail on Sunday(メール・オン・サンデー)』が報じたところによれば、BRDCがリバティ・メディアに対して新契約のひな形を提示したという。
BRDCのあるメンバーは、その新契約案の骨子について次のように語っている。
「チケットの売上金はリバティに行くことになるが、我々はすべての管理者、組織を提供することができる」
「その見返りとして、リバティは我々に対し、サーキット使用料やそこで行われる仕事などの諸経費をカバーするための妥当な額を支払うことになる」
「論理的に考えれば、彼ら(リバティ・メディア)も合意することになるだろう。だが、彼らが(2020年の)カレンダーをまとめるまでまだ1年もあるし、緊急を要するものではないよ」
ひょっとしたらシルバーストンでの最後のレースとなるかもしれない2019年のF1イギリスGPは第10戦として7月14日に決勝が開催される予定となっている。