2007年F1ワールドチャンピオンのキミ・ライコネンは、現在も日本および世界のファンから愛されているが、母国フィンランドで、最初で最後、唯一の本人公認ブック『知られざるキミ・ライコネン』(カリ・ホタカイネン著/三栄書房)が発売されている。
キミ・ライコネンは、一度はラリーに転向、F1復帰後の2012年アブダビGPレース終盤に無線で発した「Leave me alone, I know what I’m doing(ほっといてくれ、自分がやるべきことはわかっている)」という言葉は本人のぶっきらぼうなキャラクターとあいまって大きな話題となり、Tシャツなども作られたくらいだった。
口数は少ないが、独特のユニークなセンスを持つライコネンは現在38歳。F1最年長ドライバーとなったものの、今でもパドックで注目を集め続け、F1界でも愛されている。
原著は2018年8月にSILTALA社から発売。予約で50,000部が完売し、すぐに30,000部の増刷が決定。さらに日本のほか、ドイツ、スウェーデン、イタリア、オランダ、エストニア、ポーランド、ハンガリー、中国での出版が決まっている。
著者カリ・ホタカイネン(KARI HOTAKAINEN)はフィンランドを代表する作家で、過去の著作は20カ国語に翻訳。ライコネン自身が信頼して伝記の執筆をまかせた本書は、著者にとって初めてのノンフィクション作品となる。
ライコネン本人、家族、友人、仕事仲間、F1ファンの声まで耳を傾け、ライコネンの人生、トップドライバーとして駆けあがっていった道のりを描写。F1ドライバーという派手な職業につきながら、注目されることは望まなかったライコネンが、初めて率直に自らの半生を語っている注目の一冊だ。
また、ライコネン家のアルバムから提供された貴重な写真も多数掲載。ここまでのF1キャリアを総括するレース戦績データも収録。これまで知りえなかったエピソードが満載の「決定版」と言えるだろう。
オフシーズンにオススメの一冊だ。
■『知られざるキミ・ライコネン』
カリ・ホタカイネン著(3200円+税/三栄書房)
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