ホンダの進歩を警戒するルノーのボス
ルノーF1プロジェクト責任者であるシリル・アビテブールが、今後ホンダがさらなる躍進を遂げるかもしれないと不安を抱いていることを認めた。
2015年にマクラーレンへのPUサプライヤーとしてF1復帰を果たしたホンダだが、そのコラボレーションは大失敗に終わってしまった。しかし、トロロッソと組んだ今季のホンダが確実な進歩を示しているのは確かだ。
そして、現在ルノーPUを搭載するチームの中で最強を誇っているレッドブルも来季からホンダに移行することが決まっており、ホンダは2019年にはレッドブルとそのジュニアチームであるトロロッソの2チームにPUを供給することになる。
現時点ではトロロッソにスペック3パワーユニット（PU）を投入しているホンダだが、次にお目見えする改良PUは間違いなくルノーを上回り、メルセデスやフェラーリに近いパフォーマンスを発揮するものになるだろうと予想している者もいる。
■ホンダの投資はルノーを上回る
ルノーのアビテブールもホンダの状況にはかなり神経をとがらせているようだ。
「ああ、正直に言って、私はさまざまなことを心配しているが、とりわけエンジンの状況についてはそうだね」
「昨年以来、ホンダは大きな前進、大きなパフォーマンスアップを果たしてきている」
「レッドブルは彼ら（ホンダ）が大きな投資を行っていると明言しているが、それは我々をしのいでいるようだね」
「レッドブルとホンダのことは喜ばしく思うが、正直な話、我々には自分たちのやり方があるんだ。我々には計画があるし、それを実行しているところだよ。軍備拡大競争がすべてではないからね」
■2019年に向けては自信があるとアビテブール
来季はレッドブルから移籍してくるダニエル・リカルドとニコ・ヒュルケンベルグのドライバーラインアップで臨むことになるルノー。しかし、ヒュルケンベルグは最近、ルノーでは今季期待していたほどの進歩が見られていないと認める発言をしていた。
だが、アビテブールは、2019年シーズンには自信をもって望むことができると次のように主張している。
「我々はパッケージすべてを開発している。パワートレインにしろ、シャシーにしろ、誰かの手を借りてなどいない。だから一歩一歩進めていかなくてはならないんだ」
「来年に向けたアップグレードには非常に自信を持っているよ。我々は長いゲームでプレーしたいと思っている」
