パスカル・ウェーレインの頭の中にはF1に復帰すること以外の選択肢はないようだ。
メルセデスの育成ドライバーであったウェーレインは2015年にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で史上最年少チャンピオンに輝くと、翌2016年にマノーでF1デビュー。そして2017年にはザウバーに移籍していた。
しかし、フェラーリとの関係強化に動いたザウバーは今季フェラーリのアカデミードライバーであったシャルル・ルクレールを起用。2017年シーズンにザウバーが獲得した5ポイントすべてを稼ぎ出していたウェーレインだが、2018年のシートを失ってしまっていた。
■メルセデスとの契約を解除してチャンスを探すウェーレイン
そのウェーレインは今季途中でメルセデスとの契約を解除したことが明らかとなっている。これに関しては、完全にフリーな立場となることによってトロロッソのシート獲得を狙う意味もあったのだと考えられている。
ウェーレインは最近、2018-2019年シーズンからフォーミュラEに参戦を開始するメルセデスチームでそのマシンのテストを行ったことが明らかとなった。
■フォーミュラEチームとの契約を断っていたウェーレイン
しかし、メルセデスのフォーミュラEワークスチームを率いるウルリッヒ・フリッツは、ウェーレインと契約を結ぶことはないだろうとブラジルの『Globo(グローボ)』に次のように語った。
「パスカルはテストでいい仕事をしてくれたよ。だが、我々が彼に決断を求めたとき、パスカルが何よりF1への復帰を目指していたのは明らかだった」
「私にはそれはよく理解できる。だが、私としては2レースが終わった時点でF1に行くためにチームを抜けたいと言うようなドライバーでチームを立ち上げたいとは思っていないんだ。我々はパスカルが長期間にわたってフォーミュラEで走ることを決断して欲しいと期待していたよ」
■可能性があるのはトロロッソだけ?
ともあれ、多額のスポンサーマネーを持ち込むことは難しいと考えられているウェーレインにとって、2019年にもしシートを獲得できるチームがあるとすれば、それはトロロッソだけということになりそうだ。