メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、事実上のナンバー2ドライバーだと考えられているバルテリ・ボッタスの姿勢を評価するコメントを行った。
■ロシアではチームオーダーで勝利を失ったボッタス
ソチで行われた今季のF1第16戦ロシアGPでは見事にポールポジションをとり、決勝でもずっとトップの位置を走行していたボッタス。
しかし、チームはランキングトップのルイス・ハミルトンとライバルであるセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のポイント差を拡大するためにボッタスにハミルトンを前に出すよう指示。
これで勝利のチャンスを逃したボッタスは、さすがにレース後に笑顔を見せることはなかった。
今季ハミルトンが通算5回目となるドライバーズタイトルをほぼ手中に収めたことから、残りのレースではメルセデスがボッタスに「お礼」として勝利させるよう仕向けることになるのではないかと考えているF1関係者もいるようだ。
■ボッタスは自分の立場が分かっているとヴォルフ
しかし、その可能性についてF1日本GPの舞台となった鈴鹿で質問をうけたヴォルフは「ノー」と答え、次のように続けた。
「バルテリは素晴らしい男だよ」
「ソチのレースの後で彼はこう言ったんだ。『何も話し合う必要などないよ。もし僕があなただったら、僕も同じことをするだろうからね』とね」
さらに、ヴォルフは次のように付け加えた。
「彼はこうも言ったよ。『本当にタイトルを狙うためにはシーズン開始早々からもっといいパフォーマンスを見せる必要があるということが分かった。そして僕はそうではなかった』」