現時点でまだ2019年に誰が座ることになるのかが発表されていないシートは全部で5つだけとなっている。
フォース・インディアの2つ、ウィリアムズの2つ、そしてトロロッソのひとつだ。
このうち、フォース・インディアに関してはチームの新オーナーとなったローレンス・ストロールの息子ランス・ストロールがウィリアムズから移籍するとともに、セルジオ・ペレスの残留も確定的だと言われており、事実上空いているシートはないと見ていいだろう。
来季ダニール・クビアトの復帰が決まったトロロッソだが、最新の情報によればブレンドン・ハートレーが残留する可能性が高まってきているようだ。
しかし、2019年にウィリアムズの2つのシートに誰が座るのかは、いまだ不透明な状況が続いている。
■シロトキン残留はほぼ確実?
今季限りでタイトルスポンサーを務めるマルティニを失うことが確定しているウィリアムズにとって、これまで多額の資金を持ち込んでいたストロールの離脱が大きな打撃となるのは明らかだ。
財政的な問題を抱えるウィリアムズとしては、少なくともロシアのSMP銀行という大口スポンサーを持つセルゲイ・シロトキンを残留させる可能性が高いと考えられている。
だが、SMP銀行のオーナーであるボリス・ロテンベルグはロシアの『Tass(タス通信)』に次のように語った。
「来季に向けてはまだ何も合意に達してはいないよ。何より、まだ我々は今シーズンを戦っているところだからね」
■クビサの復帰はかなうのか?
これまでに伝えられた情報によれば、ウィリアムズのチーム副代表を務めるクレア・ウィリアムズが、シロトキンの後任候補筆頭は現在リザーブ兼開発ドライバーを務めているロバート・クビサだろうと示唆したと言われている。
だが、クビサが2019年にF1フルタイムドライバーとして復帰できるかどうかはまだ不透明な状況のようだ。最近では先週末にソチで行われたF1ロシアGPでルノーから金曜フリー走行1回目に出走したロシア人ドライバーのアルテム・マルケロフも有力候補として浮かび上がってきたとも言われている。
■12月までは待てないとクビサ
そんな中、クビサは現在の状況について次のように語った。
「誰もが最終期限を定めるべきだし、それに誠実であるべきなんだ。まだ何も決まってはいないけれど、もうそろそろ決めなくてはならないよ」
「僕は12月まで待つつもりはないよ」
■F1離脱の可能性も示唆するクビサ
ポーランド出身のクビサは、2019年にはレースができる状況に身を置きたいと考えており、もしF1にそのチャンスがなければほかのカテゴリーを検討することもありえると主張している。
「F1での状況はそれほど簡単なものではない。だけど、どこかほかのところにもチャンスはある。僕にとって、それはかなり透明性があるものだ」
そう語った33歳のクビサは次のように付け加えた。
「僕はまだ待っているところだ。だけど、もし何も起こらなければ、僕は自分で決断を下すよ」