韓国最大のタイヤメーカーであるハンコックが、本腰を入れて次期F1公式タイヤサプライヤーとなることを目指しているようだ。
DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)やヨーロッパF3など、世界の主要モータースポーツにタイヤを供給しているハンコックだが、2020年からF1公式タイヤサプライヤーとなることを目指して統括団体FIA(国際自動車連盟)が募集した入札に応募したことが明らかとなっている。
FIAはテジョン(大田広域市)にあるハンコック本社の施設には好印象を持ったと伝えられており、入札手続きにおける技術段階の審査をハンコックが通過したと報じられている。
2020年以降もF1タイヤの独占供給を続けていきたいと望んでいるピレリのマリオ・イゾラ(レース責任者)はF1ロシアGPが開催された先週末のソチで次のように語った。
「これから、F1と商業面での話し合いを行うことになる」
ハンコックはすでに2020年仕様F1タイヤの開発テストを実際にサーキットで行う準備を行っていると伝えられている。
最近の報道によれば、ハンコックはウィリアムズからコスワースエンジンを搭載した2011年型F1マシンを購入するとともに、F2マシンをF1タイヤテスト用に改造したマシンを準備し、フォーミュラEでテストを担当したことがあるドライバーを雇って準備を進めているようだ。
イゾラは、ピレリとハンコックのうちどちらが2020年から4年間にわたってF1公式タイヤサプライヤーとなるのかが分かるまでにはまだかなり時間がかかるだろうと次のように語っている。
「これに関しては最終期限は定められていないんだ。だから、あとどのくらいかかるのかは分からないよ」
一方、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、ハンコックが元ブリヂストンのF1プロジェクト責任者であった浜島裕英氏とコンサルタント契約を結んだとも報じている。